Lv.54 呑みにケーション。



先日もチームの有志で呑んできました。

仕事の話はほどほどに、好きなアニメ、ゲーム、TRPG、声優、アイドル、女の子の好みなどを25~35歳ぐらいの男連中が好き放題言う。世代による感覚の違いなんかも、結構お楽しみ要素だったりします。(当日は愛川欽也さんが亡くなられたという話題があって、若い世代は「アド街ック天国」、上の世代は「なるほど・ザ・ワールド」でパッツリ分かれました。ニャンコ先生はいなかった。)

単純に呑みの場が好きというのもありますが、このお仕事をしている上で必要になってくる「お互いの性癖を晒す。」というのがあります。お仕事にしていると日々作業に追われたりして、「エンタメとはなんぞや?面白いとはなんぞや?」みたいな物がほっぽらかしになってしまうケースも少なくありません。

かと言って、ゲームそのものの本質は「面白いかどうか?」「それはどう面白いのか?」というのが絶対条件のため、「締め切りは守れたけど、面白いかどうかは分からない。」となってしまっては、本末転倒どころか、やってることが無意味になってしまいます。

そんなこともあって呑みにケーションにおける、お互いの好きな物事を披露し合うというのは、以外なほどチーム力を作る上では大切なことだなぁというのは、常日頃感じています。逆を言えば、そういったコミュニケーション量が足りていないチームは、傍目に見てもイマイチお互いが何を考えているか分からずに仕事をしているように思います。

前回もブログで言ったような気がしますが、「自分の好きな物事を語れる力」というのは、ゲームプランナーの仕事をする上では必須スキルなのかもしれません。「企画考える→仕様書作る→”メンバーに説明する”」ここですごく重要になります。

キャラクターがジャンプして、◯ボタンを押すと攻撃ができます、という「説明的」な部分だけを伝えるだけでは、それ自体がどう面白いのかは全然伝わりません。デザイナーもプログラマーもただの作業者ではありませんから、この「どう面白いのか?」というのを知りたがっています。で、当然ながらゲームの骨格を考えているのはプランナーですから、プランナーの口からその面白さを伝えてもらうことを期待しています。

なので、どこが面白いかよく分かってない、または面白いとは思っているけれど、うまいこと伝えられないというのは、結構ゲームの完成度に影響が出てしまうぐらいにマイナス点だと思います。そういったことを養うためにも、呑みにケーションに限らず日々のコミュニケーションの中で、自分の好きなことを語れる力や、相手にワクワク感が伝わるような表現が出来るようになるというのは、プランナーとして大きい力になると思います。

ガチムチ真面目キャラとかカマトトぶってる奴とか、八方美人タイプの人だと、なかなかゲームプランナーには向いてないように思います。どんどん飲み会開いて、どんどん性癖晒しましょう!僕はおっぱいが大好きです!

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Lv.53 ドラクエなんて作ったことない。



ここ最近、ゲーム業界に入りたてのかたや、ゲームのお仕事を目指しているかたとお話しをする機会が増えました。

そんな中で色々な質問をされます。そんな中でも結構答えにくいな、と思うものがいくつかあります。

「大手にはどうやったら入れますか?」
知りません。とっとと実力磨いて、履歴書送れよ!以外、なんのアドバイスがあるでしょうか。実力も磨かずに、ただ侵入ルートを教えてください的な意味であれば、うまいことコネクションを作るしか無いんじゃないでしょうか。僕だって大手で働いたこと無いんですから。

「専門学校はどこがいいですか?」
知りません。僕は代々木アニメーション学院に通っていましたが、他の専門学校のことなんて知るわけもありませんし、どこの学校でも謳っている「就職率◯◯%!!!」みたいなのは、あんなん嘘です。いや、嘘っていうとアレなんですけど、一般職に就職したのも計算に入れてたりとか、特定の科の分だけ計算してたりとか、なんか謎に都合の良い解釈を誇大広告してるだけです。だって、そのほうが生徒集まるじゃないですか。専門学校もビジネスですからね。

当然、本当に素晴らしい講師が一生懸命教えている教室もあるでしょうけど、基本僕は専門に通わないとゲーム業界に入れないというのは無いと考えています。実際一緒に働いている仲間でゲームの専門学校通ってましたって人のほうが断然少ないんだもん。もっと言えば、今しがたお邪魔している会社さんで、「最初っからずっとゲームのお仕事をしています。」っていうキャリアのかたは、一割もいないです。それでも毎日一生懸命ゲーム作ってるんですもん。まぁ強いて言うなら、同じような志を持った仲間が見つけられるなら、どこの専門学校でもいいじゃんと思います。

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でね、でね、まだゲーム業界に入ったことが無いなら、そういう質問が浮かぶこと自体は自然だと思っているんです。でもねでもね、「有名メーカーで働けなかったら」「就職に有利じゃなかったら」みたいな価値観って、そもそも本当に大丈夫ですか?というのは、むしろこっちから質問したいぐらいなんです。

かくいう僕も中二からゲームのお仕事に就きたくて、やっぱり当時は僕も何も分からなくて、質問できる相手もいなくて、「やっぱり専門言ったほうがいいかなぁ。でも金がなぁ。」とか思いつつも、十八でなんとか100万ぐらい貯めて、けっきょく専門通っちゃったしね。

でも僕は入りたいメーカーとかは無かった。いや、あったっちゃあったけど、そこに入れなかったらゲームのお仕事諦めようだなんてことは、1ミリも思わなかった。「嫌でも絶対ゲームを仕事にしてやる。」としか思ってなかったと思います。本当にそれ以外やりたい仕事が無かったから。

で、まだゲーム業界を目指しているみなさんに一言だけ言えることがあるとしたら、ゲーム業界で働いている人の九割以上が、ドラクエもFFもソニックもマリオも、作ったこと無いんですよ。そういうゲームは有名だから、当然そういった面白いゲームや華やかなゲームに目線が行きがちだとは思いますけど、大半の人がそこまで有名じゃないゲームをお仕事にしているんです。

憧れのゲームやメーカーがあるのは全然良いことだと思うんですけど、ゲームクリエイターを目指しているんだったら、ドラクエでもFFでもない、「誰も見たことのない、最高に面白いゲームを自分が作るんだ!」という気持ちでいてほしいな、と思うんです。うん、本当に。

だからとりあえずは、どんな手段使ってもいいから、諦めずにしつこくゲーム業界のドア叩いてくれれば良いと思います。有名無名とか、専門通うかどうかとかは気にせずに。

あ、でも俺、ドラクエ作ったことあるや。←

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Lv.52 もう弟子なんてとらないなんて言わないよなんて絶対なんて



今しがた新作ゲームの初期設計を夜な夜な、やっています。

企画の骨格やターゲット、ビジュアルコンセプトなんかは大体もう決まっている。僕は、大体次にゲーム画面とかをイメージし始めるんですが、心配性なところもあるのでゲームデータ設計も並行してやるようにしています。自著の後編レベル9「ゲームのデータを設計しよう!」でもお話ししているあたりです。

ゲームというのは、ユーザーのみなさんに見えるようなものから見えないようなものまで、とにかくデータとパラメータが膨大にあります。プレイヤーのレベルとか、敵のパラメータとか、ガチャの確率とか、本当に色々。

で、久しぶりにゼロからベースでゲームデータの設計をしてみると、「おぃメチャンコ多いぢゃねーかよぉぉぉおおっ!!!」となるぐらい、本当に多い。カテゴリで分けたデータシートが大体20~30種類。それぞれのシートにまた10~20ぐらいの細かいパラメータ。ってことは300とか400とか、パラメータがあるってことですよね。で、そこにアイテムだのイベントデータだの、いっぱい作るわけです。

メンドクセェェェエエエエエエエエエ!!!!!
楽しくネェェェエエエエエエエエエエ !!!!!

っていうテンションで地味にやっています。楽しくないからって、これやらないとゲーム完成しないんですもん。

僕がデータの設計をしている時はいくつかの事を考えています。

「できるだけプログラマーさんが開発しやすいようにしよう。」
「できるだけプランナーが運営しやすいようにしよう。」
「新人でも分かりやすいデータデザインにしよう。」
「無駄や矛盾が起きないように気をつけよう。」
「ユーザーにとって楽しくない、意味があまり無いパラメータはなるべく減らそう。」

大体こんな感じでしょうか。手はパラメータをカチャカチャやっていますが、頭の中はデータパラメータの海を泳ぎながら、まだそこに無いゲームの「脳内プレイ」を何百回もやっています。頭の中でプレイができないと、ゲームの完成形が見えない=どういうパラメータが必要か分からない、となってしまうからです。

で、こういうお仕事は何度もやってきているから出来るのは当然として、「いつまでも自分がやってちゃいけないよな。」と思うわけです。中途半端なキャリアの僕みたいな状況の人からすると、「出来るかどうか?」と「やるべきかどうか?」というのは、全然別の話になってきます。

端的に言うと、僕が出来ることはどんどん若手の人達も出来るようにして、僕はそれ以外の大切なことに立ち回るとか、ゲームを完成させる上ではデータ以外にもたくさん大変なことはあるので、そっちをやれるようになろうというお話しです。

そんななんで割と真面目に、1~2名お弟子さんを募集しますよ!ゲーム業界にとっとと飛び込みたい!プランナーのお仕事やりたい!僕にも私にも面白いゲーム作らせろ!あたい、17歳の可愛いコスプレ好き美少女です!ゲームの作り方教えてくれたら、おねーさんが他のこと色々教えてあげるわよ♥←

そういうかたで興味があれば、僕のFacebookなりTwitterなりにぜひご連絡くださいませよ!
キミがいーないとー、なんにーもー。できないわけーじゃなーいとー。

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写真素材の著作は欣欣さんにありますよー。台湾美少女最高やっ!!!←

Lv.51 インターネットになんか書いてない。



僕がインターネットとか言う文明の利器に初めて触れたのは、たぶん中学生の頃でした。

当時は、通信方式がダイヤルアップ接続とかいうへっぽこ回線で、今のように動画や大容量のゲームを楽しむことなんて出来なくて、イラストを見たり掲示板に書き込むぐらいしか楽しさが無かったように思います。今の平成世代の人たちは、わりとインターネットが当たり前の環境で育ってきたのかなーと思います。 

ゲームプランナーのお仕事をしていても、ネットを使う機会は頻繁にあります。企画書用の絵素材を探す。知らない言葉の意味を学ぶ、ユーザーさんの意見を見る。FacebookやTwitterで同業者から業界の情報を入手する。息抜きに面白動画を観る。←色々です。

少なくともインターネットなんてものが存在しなかった、ファミコン世代のゲームプランナーよりは、一つの事を調べる時のスピードが劇的に上がったのではと思います。 

しかし個人的な感覚では、ゲームプランナーというお仕事をする上で必要な情報については、インターネットには3割ほども書いていないと思っています。例えば「必ずヒットするゲーム企画」なんてものは、少なくとも僕は一度も見かけたことがありません。すでにヒットしたゲームのクリエイターインタビューなどはありますが、それでは意味がありません。あのゲームは何人ぐらいのスタッフ数で、どのぐらいのお金がかかっているか?なんて情報も、なかなか知ることは出来ません。

他にも、パズドラやモンストが毎月どのぐらいの売上を上げているかなんてのは、分かりません。機密情報だから外に出せないというのもそうですが、せいぜい関節的な予測値を考察している後追いアナリストのブログが拾えるぐらいです。参考程度にはなったとしても、今の自分の仕事に対してすぐに役に立つことは、あまりありません。

最近僕は、色々な会社さんにお邪魔する機会が多いです。そうすると、その会社が今どんなことに困っているかとか、こんなパートナーを探しているとか、「生の情報」を聞かせてもらうこともあります。そういったことは「外に出しにくい情報」であると同時に「日々移り変わっていくもの」であるため、「インターネットに載せてる暇すら無いぐらいの速さ」である、という見方ができると思います。

で、ここで何を言いたいかと申しますと、ゲームの企画という仕事をするのであれば「調べる」ということは重要な一つの技術ではありますが、あくまで「考える」という基板の上に対し、サポートツールとして使える程度だということです。ネットがあればなんでもかんでも調べられるようになったとか、そんな風には考えないようにしましょう、というところです。

今から新しいゲームを作るのに、それの答えがネットに載っているわけはありませんし、一緒に頑張っている仲間が何に頑張っているのか、疲れている奴はいないのか、こいつらの良いところはなんなのか?どういうチームワークを形成すれば、最高のゲームが作れるのか?そんなことがネットに載っているわけはないのだから。

自分という存在を基点に、今から面白いゲームを作ります。このゲームの最大のポイントはここです。それらを実現する仲間たちはこいつらです。こういったことは「自分達が考えて、自分たちが作っていくもの」なのだから、ネットばっかり見たとこで答えなんか書いてるわけないですよね的なお話しでした。面白動画は観る。←

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Lv.50 イベントレポ「ゲームプランナー就職クエスト!」



去る2015年3月27日(金)、銀座の株式会社マイネットさんでゲームプランナー向けのイベント「ゲームプランナー就職クエスト!」が開催されました。

僕自身こういったイベントでお話しすることや運営が初めてだったのですが、予想以上のエントリー数(満席!)、そしてイベント自体もとても楽しいものとなりました。ざっくりと当日のイベントの振り返りと、懇親会のレポをしたいなーと。 

「ゲームプランナーの仕事ってどんななの?」
トップバッターということで僕のお話。イベント自体が「ゲームプランナーになりたい!」というかた向けの内容なのもあり、なるべく分かりやすくゲームプランナーというお仕事について説明させていただきました。すでに仕事にしている人たちにとって当たり前のことでも、外側からは見えないこともたくさんあるよね的な意味で。

ゲームプランナーというお仕事は、ある意味「なんでもやる雑用係」という考え方もできますが、その全ての思考や行動が、最終的にはユーザーの「面白い!」に繋がるためのアクションなんですよー、的なことを言ったように思います。 しっかり自著の宣伝もさせていただきましたよ!

「クリエイティブフリークスの考えるキャラクターゲームプランニング」
京都からは株式会社クリエイティブフリークス代表のふぃぐまさんによる講演。こちらは「ゲームにおけるキャラクターの重要性」や「発想と行動さえあれば、少人数でもゲームは作れるよ!」 といった、僕にとって発見の多かった講演内容でした。今まで発表した「ねんしょう!」シリーズなどを事例としてご紹介いただき、さらに、今まさに公開したばかりの最新作「べんきょう!」ついてもご紹介いただきました。

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「社会人一年目だって活躍できるんです!」 
こちらはイベント会場でもある、株式会社マイネットの新卒一年目、松本啓志さんによる講演。ご本人のこの一年間をカレンダー形式で振り返り、その時その時でどんな体験や気付きがあったかを紹介。「ファルキューレの紋章」「神姫覚醒メルティメイデン」における、「美少女キャラクターへのこだわりがいかに大切か?」について、来場者みなさんの関心と笑いを得ていました。

今回のイベントでも特に松本さんの講演が、来場者のみなさんにとって距離感(新卒とか年齢とか)が近いこともあり、個人的には一番「リアリティ」を感じてもらえたのでは?と思っています。 

「ゲーム雑誌編集からゲーム作りへ」
ムラクモゲームス株式会社、代表の遊佐さんによる講演。過去、ゲーム雑誌編集のお仕事から、ゲーム業界に至るまでの経緯についてのお話。「紙媒体では将来ご飯が食べられなくなるかもしれない。」「今後もずっとたくさんの人に求められる仕事ってなんだろう?」「自分の強みと弱点をしっかり把握して、それに合わせたアクションをしよう。」などのお話を、とても分かりやすく説明してくれました。

とりわけ「好きなこと、得意なこと」を武器にするためには、むしろ「自分の弱点を知る」というのは、遊佐さんに限らず誰もが悩むことだと思うので、来場者のみなさんにとっても印象の強いメッセージだったのではと思います。

「まったく別の業界からゲームに転身!」
こちらも株式会社マイネットから、「エンジェルマスター」のディレクター、船見さんのお話。前職では電子書籍で日本のマンガを海外に広めるというお仕事をしていた船見さんが、ゲーム業界に入るまでの経緯や、転職をする際に大切にしていたことについて語っていただきました。また、何か面白いことを考える時に、自分の中にいるもう一人の自分が「本当にそれでいいの?」と囁く。それとの葛藤こそがゲームプランナーのお仕事だと言っていました。僕は普段そういった意識でいたつもりはありませんが、言われてみると確かにそうだなーと気付きました。

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そんな感じで、同じプランナーという職業でも、結構色々なパターンで来場者のみなさんには発表できたのかなーと思っています。5人の講演を終えてからはゲストと来場者のみなさんで懇親会。みんなで大久保自腹のピザ←を食べながら、親睦を深めました。色々なかたと挨拶させていただく中で、「本当に今日のイベントは楽しかった!」「マイネットで働いてみたいと思いました!」「大久保さんの本読みました!」など、色々嬉しい言葉が聞けて、ほんとにこのイベントをやって良かったなと思いました。

個人的にはまだ高校生の子や、ゲーム系の専門学校に通う子たちがお互いに初めてなのに同じ夢を持ってる同志、仲良くしてた姿を見られたのが、すごい嬉しかったです。僕も言うてまだ十年そこらしかこの仕事をしていないので、そういう意味ではぜんぜん新人のつもりではいますが、こういった次の世代の子たちが夢を持って頑張っていることに、少しでも力になれれば素敵だなぁと思いました。

まとめ
そんなこんなで個人的にも良い一日となったイベント。成果としてはイケてた気がするので、また間を開けずに2回目3回目と開催できたらなーと思っています。あと、このイベントはいわゆる「真面目系セミナー」とは一線を画す雰囲気でやりたいというのがあるので、今後はもっとフランクで誰でも参加できるような感じにできたらと、あれこれアイディアを妄想しています。

ともあれ登壇いただいたみなさん、運営に協力いただいたマイネットのみなさん、そして何よりイベントにご来場いただいたみなさん、本当にありがとうございました!ではまた次回。~( :3 )<

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Lv.49 勉強足らず。



ぼくは多分このお仕事を12年ぐらいやっています。もう途中から数えるのめんどくなってきました。

最初は3Dのグラフィックデザイナーとしてキャリアが始まり、何故か気付いたらプランナーに転向、そこからプロジェクトの制作進行管理をやってみたり、小さいゲームでディレクターやらせてもらったり、オンラインゲームのプロデューサー(半笑)をやってみたり。

気付いたら十年選手になってたので、今度は若手の教育係みたいのも経験させてもらい、そうこうしているうちに起業家な方たちとお話する機会が増えてきて、今では人と人や、人と会社、会社と会社を繋ぐなんてこともお仕事の一環としてやってたりします。

契約形態もアルバイトやって、会社員やって、派遣やって、フリーランス。なんとまぁ世間から見たらフラフラしていることでしょう。こうやって書きまとめてみると酷いもんだな!親も心配するわそら!!

まぁ、その時々でやっていることは違うんだけど「ぜったい面白いゲーム作るぞ!」というところだけは、まったく何も変わらないんですよね。そのために「今自分が何をすることが、チームとしてベストか?」というだけなので。もっと言えば、色んな視点から同じ物を見つめられるようになること自体が、自身のスキルに繋がるとも思っています。

実際問題、一つの職業だけを経験している人だと、プロジェクトを推し進める上での視野が狭くなるように思います。「デザイナーはプログラムのこと何も知らないよなぁ。」とか「社長はデザインのこと何も分かってないんだよ。」とか口にしてる人、ちょいちょい見ます。そんなこと、実際はどうでもいいんですよね。お互いが得意技を持ってて、それらの組み合わせでゲームなり、ゲーム産業なりが出来上がっていくわけですから。

もっと言えば、相手に理解を求めるなら、自分も自分以外の人たちが何を一生懸命やってるのかを理解すべきだし、もっと言えば一回自分でやってみれば良いんだと、ずっと思っています。大体そういうツッコミを入れるとほとんどの人は自分の庭に引っ込むのも知ってますが。そういうのもあって、「プランナーって楽そうだね。楽しそうだね。」みたいなことを言われるのはあんまり好きじゃありません。やりたいならいつでも来いよと。実際に僕みたいにグラフィックデザイナーからプランナー、プログラマーからプロデューサー、運営からお坊さんになった人もいます。絶対そういうの、面白いと思うんだけどな。

まぁそんなことはどうでも良く、今は本当に一日一日が勉強だなーというのを、経験を追うごとに改めて感じています。瞬間瞬間では一生懸命やって、それなりにこなせるようになって、自信にも繋がって、という感じでしたが、僕の悪い癖で「おんなじことやってると飽きる。」というのも相まって、スルスルと「業界内ジョブチェンジ」をしてきたような気もします。

多分今後も、「知ったつもりでいたゲーム業界、実際は知らないことばかりじゃん。」という気持ちを抱き続けながら、自分なりに道を開いていくんだろうなぁと思います。これからゲーム業界を目指すかたは、不安も色々あるでしょうけど、とにかく一回飛び込んで、色々な世界をどんどん覗いてくれると嬉しいです!~( :3 )<プォ~ッ

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Lv.48 冒険の書か、セーブか。



ゲームプランナーのお仕事は悶絶たくさんあるわけですが、中には細かすぎてめんどくせーわりに結構大切なものもあります。その中の一つに「ラベリング(文言設定)」というのがあります。会社によって言い方は違いますが、簡単に言うと「ゲーム内用語の統一表記を決めましょう。」という話です。

例えば「このゲームではセーブデータのことを、”冒険の書”と言いましょう。」とか「ガチャのことを”召喚”と言いましょう。」と言ったように、ゲームの中で使われる言葉をちゃんと決めて、世界観の演出であったり、日々作る資料内でもその言い方をしましょうね、的な物を作ります。

昔のゲームではわりと当たり前だった気がしますが、最近のソーシャルゲームなどでは人手が足りない、コンシューマ時代の人ではないためそもそもその文化が無いなどの理由から、ラベリングをしていないプロジェクトもあります。

しかし、これがやっていないとめんどいことになりがちです。例えば上述のガチャのことを召喚と言いましょう。と言っているのに、資料などでちょいちょい「ガチャ 」と表現していたりすると、ユーザーさんへお見せするお知らせなどでも、つい「ガチャ」と表記してしまったりするケースもあります。そうすると、「え、説明にはガチャって書いてあるけど、メニューのどこにもガチャなんて無いよ?」みたいなことになります。

そんなに致命的な問題じゃないからいいじゃん、と軽く見がちなかたもいるかと思いますが、僕はそう思いません。例えばコンビニなどではお客さんが去る時に「ありがとうございました。またお越しくださいませ。」などと言うと思います。でも、これって病院や薬屋さんでは基本言いません。「お大事に。」と言います。何故でしょうか?また来てね=病気しろ、怪我しろ、という意味になるからだと思います。

他にも、ディズニーランドでは、お客さんのことを「ゲスト」、スタッフのことを「キャスト」と言っています。これは、魔法の国を楽しんでもらうのだから、商売っ気を感じる言葉は絶対に使わないようにしましょう。というサービスの一つとして考えられているからです。

で、ゲームを作る僕らとしても、そういったことは日々考えるわけです。「セーブデータ」と「冒険の書」では、同じ物を指していても、雰囲気がぜんぜん違うと思います。MOTHER2とかだと「はなす→パパ」みたいな。こういった世界観に合わせた言葉を設定するということは、1ミリでもユーザーにその世界を楽しんでほしい、のめり込んでほしいという、クリエイターの想いだったりします。

だから、安易に「セーブ」という言い方をしても良い場合もありますが、どうせなら世界観にマッチした言葉を選びたいわけです。実際に現場では、「◯◯◯のことを、このゲームではなんと言おうか?」と、たくさんのアイディアを出すケースもあります。何個も何個も出していくうちに、「これだ!」というものが出る場合もありますし、いつまで経ってもしっくり来ない場合もあります。

当然「セーブ」という言葉自体はゲームユーザーなら誰でも知っているような”常用語”なので、それを意として使う場合は良いのですが、なんも考えずに「マイページ」とか言っているゲームなんかを見ると、ちょっと寂しい気持ちにもまります。ブラウザゲーでもないのにマイページ。せめてそこは「ホーム」だろっ!!!

そんな感じで一生懸命名前を考えるわけですから、当然それをユーザーにも浸透させたいわけですし、現場でもその用語を使って会話をしたいわけです。かといって後から入ってきたメンバーに「タイトル専門用語」 をすべて理解してもらうのも大変なので、そのためにも「ラベリング=そのゲームの用語集」を作ることが、とても大切になってきます。

それさえあれば、ユーザーに向けて言葉を使う時、スタッフ同士で会話をする時、相手に説明する時、どんな場合でも共通の用語として使うことができます。ソーシャルゲームなどではどんどん新しいシステム追加などがされるため、日々ラベリングも追加更新していく必要がありますが、むしろ早い段階から用意しておかない=どんどん新要素が増えていくため、企画開発の段階からこういうのは用意しておいたほうが良いと想いますよ。

まとめ
1・そのゲームに合った言葉を選ぶ
2・↑でユーザーのワクワク感を最大化
3・用語集作っておくとみんな幸せ!

現場からは以上でーす。(・ω<)

Lv.46 IPってなんですか。



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今日は任天堂とDeNAの資本提携発表がありました。仕事しながら適当に観ていたんですが、個人的には「よく分かんないっす!」という感じでした。会社単位でのお話は一般人にはよく分かりません!スマホで任天堂のキャラクターが出る?とか、新しいゲーム機?プラットフォームを作るとか、なんか色んなお話をされていたと思いますが、まだハッキリとユーザーにどんな新しい体験が訪れるかはよく分からない感じで終わりました。

そんな中で 何度か岩田さんが仰っていた「任天堂が持つ強力なIPをたくさんのプラットフォームに提供する」というところが一番気になりました。ゲームのお仕事をしていてもよく聞く言葉です。IPは日本語で言うと「知的財産権」のことです。法律的な観点からだと分かりづらい&めんどくさいので、ゲーム業界的に言うと「マリオバージョンのパズドラが出るらしいよ!」とか、「パズドラにドラゴンボールのキャラクターが出たよ!」とか、そういう他の会社が持っているキャラクターの権利を使うような時にはよく聞きます。

他にも妖怪ウォッチのように「ゲームがヒットしたから、キャラクターを使って漫画を出そう!アニメにしよう!グッズにしよう!」的な場合にも使います。逆パターンだと、ドラえもんとか、ふなっしーとかですかね。

僕たちゲーム屋さんは、当然ながら自分たちが一生懸命作ったゲームがヒットしてほしいと思って日々頑張っているわけです。で、時には売上がすごいことになってヒャッホーィ!となったりもします。特にソーシャルゲームが当たり前になった昨今では、ゲームクリエイターも毎月の売上なんかがミッションだったりするので、売上が一円でも上がるように色んなことを考えて、日々運営をしています。

毎月の売上達成や売上の大きいタイトルをやっているチームは当然ながら他のチームよりも評価されますし、本人たちももしかしたら鼻が高いかもしれません。ただ、いわゆる運営系のゲームをやっていると陥りがちなこととして「毎月の売上」が最終ゴールになりがちです。当然それはそれで大切なことなので一生懸命やるわけですが、そこを達成したとして、次の目標は「更なる売上」というのが大体のオチです。そのため、単純にそこだけを追いかけている状態では、やはりゲームクリエイターとしてはモチベーションの維持が難しいようにも思います。

個人的には「売上達成」と「ヒット」はまったくの別物だと考えています。どこかで見た話ですが「ヒット」とは本来、人の胸を打つ、とかそういう意味だったようです。それで考えれば、売上達成はゴールではなく、むしろ通過点として考えるべきで、その向こう側にある「ヒット」をしたい、とゲーム屋さんとしては思うわけです。

で、そうなるとソーシャルゲームで「毎月の売上を達成するぞ!」というのもとても大事なんですが、それ以上に「どうやったらヒットするか?」を考えることのほうが、ゲームの作り手、届け手としては重要なのかなと考えています。前回のブログ(Lv.44 俺的カードゲーム考察)で書いたように、ゲームとしてただ楽しませるだけではなく、キャラクターに対する愛着であったり、世界観のファンだったりが生まれるように「仕向ける」必要があると思います。

そのために重要になってくる大きな要素の一つが前述の「IP」だと考えています。マリオだったりファイナルファンタジーだったりドラクエだったりは、元々ここで言うところのIPではありませんでした(法的にはIPですが)。しかしゲームのヒット、続編の発売、新ジャンルの登場、アニメ化やグッズ化などと歴史を重ねていくうちに「みんなが知っている。」「このゲームなら次も絶対面白い。」と言ったような”IP化”に成功したタイトルでもあります。

僕はゲームを考える時や作る時、担当タイトルをもっと良い物にしようと考えている時は、常にこの「IP化まで持っていけるかどうか?」を意識しています。それを仲間に説明する時にはIPという言葉はあまり使わずに、「このゲームがヒットして、抱きまくらが販売されるとこまで行こう!」とか「テレ東でアニメが始まるとこまでがゴールや!」とか「東京ゲームショウでレイヤーさんが出現するとこまで行こう。」と言ったような説明をします。

要するに、売上達成の向こう側、ゲームの外側でキャラクター達がどんどん大暴れするような状況をプロデュースしていこうね、ということです。美少女系のカードゲームのようなタイトルを扱っている場合、「可愛いか、可愛くないか?」と言った端的な意見や感想は誰でも持っているのですが、「この娘たちをどうプロデュースしていくか?」という視点からの話があまり出ないような人やチームもいます。そのような思考状態では、可愛い娘が何人いたところで、半分、というかかなりの割合を損していることになります。そんな時にも「このゲームに神セブンをちゃんと作ろう。」というお話をよくします。↓のような感じだと、分かりやすいと思います。

1・個人的(作り手)にはこの娘は可愛いと思う(✕)
2・俺たち(作り手)はこの娘が可愛いと思う(✕)
3・ユーザーの中に人気の娘がいることを理解している(◯)
4・こちらが仕掛けたキャラクター達がユーザーに「ヒット」している(◎)


こんな感じでしょうか。一枚のイラストを見て可愛い可愛くないといっているうちは、まだ1か2ぐらいの状態かと思います。3までくれば「どの娘が人気か?」というのが分かりますが、「ユーザーの反応ありきで結果として理解しているだけ」では、今後もいつどの娘が人気が出るか分かりません。そのため、ある程度のブレがあったとしても「4」に集中してキャラクターの良し悪しは決めるべき、プロデュースしていくべきだと考えます。

そうすれば、ただ単純に日々の売上を作るだけの運営vsユーザーの体力消耗戦よりも、遥かに「ヒット」や「IP化」に近づくように思います。言い換えれば「ユーザーではなく、ファンをどうやったら作れるか?」という、ゲーム屋さんとしての大きな目標であるともとれます。何よりもそういった状況を作る側が一生懸命セットアップして、その結果ユーザーが”心から”盛り上がってくれれば、 僕ら作り手としてもめちゃくちゃ楽しいじゃないですか。ね。

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Lv.45 キミと逢えない時間。



Twitterでつぶやいた内容をまんま転載奴ー。

あんまり自分で考えたゲームのネタをこういうとこで話すの好きじゃないんだけど、ちょっと前から作りたいなと思ってるのがあって。「キミと逢えない時間。」ってタイトルなんだけどさ。いわゆる美少女ゲーなんだけど。
1日の間で会える時間(プレイできる時間)が限られてるのね。朝と昼と夜、それぞれ10分とか。ほんで、その僅かな時間で自分の気持ち伝えたり、相手の顔見たりするわけ。

会える時間が短いから、それだけ「大事な時間」になるでしょ?ゲーム的にも、彼女との時間的にも。テーゼとしては、ソシャゲが押し並べてイベント張り付きの体力消費ゲーだから、逆を行きたいなぁと。

課金したらお時間延長!とかだと元も子もないので、マネタイズうんぬらは後から考えるとしてさ。だってゲームって好きな時に好きな分だけ、が基本だと思うの。それにちょっとの「逢えない切なさ」みたいなテーマ性と申しますか。

1日に数十分しか遊べない。だから一生懸命遊ぶ。時間は尊い。余った時間はゲーム以外のこと楽しむ、みたいな。どうですかねー?

あれだ、時計マークが画面に出てるの。ほんでどんどん時間が過ぎてく。分針が一周したら今日はもうおしまい。また明日会おうね、みたいな。何故か、まほろまてぃっく(アニメ)を思い出した。

そういや最近、前から好きな娘が結婚したんだ。一年に一回しか会えない娘でさ。そういうモンニャリした感情をちゃんとゲームに込めたいよね。

クラウドファンディングで作ってみようかな。キミと逢えない時間。

ほんでね、ゲームの中で恋させたらいけないなとは思うの。どっちかっつーと「あぁ、恋っていいもんだなぁ。」と感じてもらえたらというか。ゲームしてる場合じゃないな!みたいな。僕がゲーム屋さんになった時からずっと言ってることなんだけども。

↓が僕の気持ちにこびりついてるうちは、ソシャゲでもなんとか切なさとかワクワクとか何かしらの感動をなんとか入れ込みたいと思いまーす。

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Lv.44 俺的カードゲーム考察



今回はソーシャルゲームでも一代ジャンルとなったカードゲームについて、自分なりの考察をしたいと思います。どういうところが面白いかとかは人それぞれなので、「運営する側」としての色々をお話できればと。少し長いかもです。

「神撃のバハムート」に代表する、いわゆるブラウザタイプのカードゲーム。今となってはかなり古いタイプのゲームですが、設計そのものはほぼ完成されているとも言えますし、今でも一定以上の需要があるため、ブラウザゲームに限らず、ネイティブアプリでも売上げランキング上位にいるようなタイトルもあります。

カードゲームを運営している会社さんやチームのみなさんは、大体おんなじような事を考えながら、おんなじような事を悩みながら日々運用してると思います。カードを商材として売上を作るわけですから、毎日毎日何かしら大変だと思います。

「カードを売る」という事だけに限定して考えた時、どういったことがウリになるでしょうか?↓のようなことがほとんどだと思います。

1・レアリティが高い(基本ステータスが高い)
2・強い(スキルや属性など)
3・ゲームプレイに有利(攻撃特効、イベントポイント特効など)
4・限定である(期間限定、イベント限定、コラボ商品など)
5・クオリティが高い(可愛い、かっこいい) 
6・ステータス以外の魅力がある(ボイス付きなど)


カード自体の魅力は大体上記に収まるのかなぁと思います。これに更なる購買意欲を高める要素として「今なら24時間限定でゲット率アップ!」とか「◯回ガチャを回せば確定ゲット!」とか「初回だけ100円でプレイ!」みたいな小細工を色々とやっている感じですよね。

で、1~4のようなステータス系は運営期間が長ければ長いほど、ジレンマに囚われるようになってしまいます。新しいカードが出るたびに、ステータスやスキルをどんどん強くしていかないと売れなくなってしまうからです。かといって無尽蔵に強くしていれば、いつかは天井が来てしまうため(ほんとは来ないんだけど)、回避策として「更なる上位レアリティ」の登場などといった施策をしていると思います。でも大体そういう時ってお得意さんが逃げてしまいますよね。だってせっかく頑張って育てたカードが一瞬にしてゴミ扱いなんですから。

まぁここはここでゲーム性に関わるところですから、ある意味計画的にインフレをさせるのは良いとして、問題になってくるのは「火力ゲー」という軸だけで運営をしていると、施策の幅が狭くなってしまうことなのかなと思います。 そこで5とか6みたいな「別の軸」が必要になってきます。

カードゲームにもRPG風な物もあれば、「GF(仮)」のような美少女ゲーもあります。美少女ゲーの場合はスキームベースでは火力ゲーと同じですが、ユーザーの本質的な目的は「この娘が欲しい」になります。それに加えてキャラクターの名前やバックボーンが作りこまれていれば、「愛着や好み」という感情が生まれます。そうなると、決して火力が強いから、レアリティが高いから売れるわけではないという新たな価値が生まれます。

以前、美少女ゲーを運営していた際に、ユーザーさんからこんな問い合わせがありました。

「わたしは◯◯ちゃんが大好きです!でもレアリティが低いから、育てても弱いのでゲームで使うことができません。どんなに時間がかかってもいいから、愛情をかけた分だけ強くなるようなシステムを作ってください!」という内容でした。

運営都合で言えばおいそれと言葉ままの対応をするわけにはいかない様々な事情がありますが、ユーザーさんの声そのものの意味はとても伝わってきたことを覚えています。

例えば今それを実現するとしたら、時間をかけて強くなる、という点だけでは結局火力ゲーの道をそのままたどってしまうことになるので、先述の「愛着や好み」という点をもっと魅力的にしていけるような仕組みを考えられたら良いな、と思います。

例えば一緒にバトルを戦った数を裏でカウントしていって、10回、30回、60回、100回と一定数達成するたびに、そのキャラクターが新しいセリフや表情を見せてくれたら、嬉しいと思います。それを延々と向こう側まで引っ張って、例えば1キャラクターに全100種類のセリフ、というかシチュエーションがあったらどうでしょうか?

カードの火力が強くなるのとは別に、「その娘をもっと知りたい。頑張った分だけ色んな表情を見せてくれる。」と言ったゲーム体験ができるようになると思います。言っても商売の部分もありますから、だんだん育てるのがきつくなってきて、それを楽するためのアイテムを販売するなどということはあるかと思いますが、ユーザーの本質的な目的が「火力=勝負に勝つ」ではなくなっているため、 新しい軸での魅力として展開できると思います。

それに加えてAちゃん、Bちゃん、Cちゃんというような単体での魅力だけではなく、AちゃんとBちゃんは仲が良いとか、CちゃんとDちゃんはいつもケンカしているとか、相対的な人物関係をゲームの中に盛り込むことができれば、より魅力が立体的になるのかなと思います。

とりあえずカードゲームを運営している会社さんやチームで「あぁ、うちのゲームには看板キャラがいないな。」とか「運営側にもユーザー側にも共通の人気キャラっていないよな。」と思っている場合は、ここらへんの世界観構築と、本当の意味でのキャラクター育成をするのはどうかなーと思っています。

そうすればユーザーさんにも新たな体験や価値を提供できると思いまーす。要するに運営が自信を持ってユーザーさんの前に出せる「神セブン」を作ろうというお話でした。かしこ。

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Lv.43 好きな物語る力(ヂカラ)



最近は念仏系が多いクソブログはこちらでーす。

今日はゲームとは関係あるようで無いようである、好きな物を語る力について好き勝手に。僕は5年ぐらいジークンドーという格闘技を習っています。今の若い世代はあまり知らないかもしれませんが、香港のアクションスター、ブルース・リーが編み出した、対ストリートファイト用の武術です。

習い始めたきっかけは、30歳になって金銭的な余裕もすこし出来てきたし、趣味を一つ増やしてみたいなと思ったこと、どうせなら自分が楽しめるもの、そしてゲームのお仕事はわりと不健康な部類なので、健康維持、体力維持のために始めました。格闘技を習うこと自体初めてだったのですが、これが結構面白くて気がついたら何年も続けています。今ではある程度ジークンドーについて詳しくなったかもしれません。

あと僕は宇宙と恐竜が好きです。ざっくりと言うとロマンがあるなぁ、どこまでも探求できるなぁと言うのが理由です。他にもスヌーピー、リロ・アンド・スティッチ、シュレック、ヒックとドラゴン、そして女子のおっぱいが好きです。

音楽については雑食なのでコレ!というのはありませんが、Acid Black Cherry、くるり、植松伸夫、Vasen、THE HIATUSとかが好きかもしれません。西野カナとかも良いと思うよ!ゲームは言わずもがな、大好きです。

ほんで、この好きなものっていうのは、それを享受している時も楽しいけれど、誰かにそれを「いかに好きか?」を語っている時も楽しいと思うんですよね。相手が興味持ってくれるかはまた別の話ですが。

僕は元々無趣味で多趣味な人間なので、誰かにめちゃんこ語れるほど詳しい物はありませんが、たまに何かについて熱く語っている人がいると、羨ましくなります。以前、道すがらに出会った人とゲームの話題になったとき。その彼はたしかパワプロが好きだったのかな?

僕にずーっと、自分がいかにパワプロが好きかをアレコレ語ってくるんですよね。で、すごく楽しそうにしていて。その彼に対しても羨ましいと思いましたし、そんなにワクワク語るような面白いゲームを作った人たちに対しても羨ましさと、ちょっとした悔しさを覚えた気がします。それと同時に、「自分もそうやって熱く語ってもらえるゲームが作りたい!作るぞ!」と思ったことを覚えています。

ちょいちょいブログでもお話しているように、最近のゲーム企画では↓のようなことが必要になります。

1・商品コンセプト
2・ターゲット
3・KPI(重要業績評価指標)

商品のコンセプト~は、車とかだったら「低燃費」とか「荷物がいっぱい積める」とかですね。ターゲットは「主婦」とか「お金持ち」とかですかね。で、KPI。これは商売によって指標が変わるのですが、まぁ簡単に言えばその商品を出した時にどのぐらい売れるかの根拠立てと申しますか、確率と申しますか、保証値というか。

企画を考える時に当然↑は作るわけですが、なんか個人的に足りないというか、もう少し分かりやすくてズバーンと来るような言葉は無いかなぁと一時期考えていました。それでここ数年になってようやく納得できたのが「その商品を触ったユーザーに”なんて言わせたい”か?」ということです。

例えばゲームなら「何この超絶クオリティ!」って言わせたいのと「なにこの世界観ワロスwww」「一々エロいよぉぉおおっっっ」って言わせたいのとでは、全然違うゲームができますよね。このユーザーに「一言目に言わせたい言葉」を考えるのを、最近は特に大事にしています。というか、この言葉がキッチリイメージ出来る=上述の1~3を包括しているから、楽だし便利なんですよね。

もっと言うと、この定義は前述の「ユーザーの語りたい言葉」と直結しているのかなと。だからきっと分かりやすいんだと思います。実際にユーザーが口にしなくても、2chなりTwitterなりストアのレビューなりに書き込んでくれれば、同じ意味になります。

僕がそう考えるようになってからは、お客さんや知人からの反応もある意味「狙った通り」になる確率がアップしました。「やったー!」という気分にもまりますし、何よりも自分が作ったものでユーザーが楽しんでくれていることは何物にも代えられません。

それに加えて「言わせたい言葉を考えるということ」は、自分もやっぱり何かしら熱中している物が無いと理解しづらい、またはなかなか出てこなくなるので、やっぱり無趣味よりは好きなことがあったほうが良いなぁというのを再認識したのもこのイメージが湧いた頃からです。

そんななんで、今後も武術と宇宙と恐竜とおっぱいを探求していきたいと思います。まとめかた酷いな。あとで絶対リライトしよーっと。~( :3 )<

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Lv.42 熱に侵されて。



今しがたお邪魔している会社さんのデザインチーフと談笑していた時のこと。

「うちの若い子達に、もっとパッションみたいなものを伝えてほしい。」

今のゲーム業界は、完全なゲーム出身者じゃないかたも多いです。理由としてはソーシャルゲームの流行が基盤にあって、その中でWeb屋さん、IT屋さん、銀行屋さんなんかがキャリアの途中からゲームのお仕事に転向しているというのが理由だったりします。そんなこともあってか、僕みたいなゲームばっか作ってきた人に対してそのような事を言ったんだと思います。TwitterのTLに↓が流れてきたので見てみた。

「成功者が共通して持つ「グリット」という能力–才能でも、努力でもない第3の要素とは?」

要するに努力でも才能でもない、もう一つの能力 「情熱」についてゴニョゴニョってお話。僕も沢山のかたとお仕事をさせていただいて、本当に色んな人がいるなぁと思ってます。そんな中で、たしかにそのかたが言うように、ここ何年か「熱量」が足りない人が多いような気がしていました。

努力はコツコツしている。僕なんかよりも全然賢い。仕事もキッチリこなす。でも情熱という点では少し、物足りない。こんなことを言うのもおこがましいとは思いますが、僕はどんなに才能や努力の積み重ねがあっても、この熱量が足りていなければほとんど無意味だと思っています。僕は中二の時から絶対にゲームの仕事をすると決めていたのもあって、高校にも行きませんでした。学歴がどーのって仕事ではないと当時は思っていたので。(勉強はしておけば良かったとは思っていますが……)

ソーシャルゲームが流行するようになってから、というかパソコンのオンラインゲームあたりから、クリエイターの働き方も少し変わってきました。コンシューマのゲームを作っていた当時は「いかに面白いか?心が震えるものを作れるか?」みたいなことが命題だったし、仕事の場でもそういったことを常に求められていました。しかし、現状はソーシャルゲームなどの通信を使ったゲームのお仕事が業界的にも多いため、裏側で色々なユーザー動向を数値化して、分析して、それに伴った施策をどーのこーのという 「KPI主義」な感じが主流です。面白さうんぬんとはちょっと違う感じ。

大局的に見れば「ユーザーをどう楽しませるか?」ということなので、同じことだとは思います。ただ、仕事の中で数字を意識している時間がとても多くなってしまったため、「無条件に面白いってナニよ。」みたいなことに割く時間が圧倒的に少ないという事実はあります。ここが今のゲーム業界、ちょっとイケてない。

この前ご飯を一緒に食べたイギリス人のCGクリエイターが言っていました。「日本のゲームに憧れて日本で働いているが、来る前に想像していたものとは全然違うことをしている。」と。他の外国人クリエイターからも似たようなことを何度か聞いたことがあります。というか、そんなのは日本で生まれて日本で働いている僕らだって一緒だよ!スーパーマリオやMOTHER2、ドラクエやFFで育てられた熱意で業界に飛び込んで、今はExcelでガチャの確率カチャカチャしている。そんなことをするために東京に出てきたわけではありません。

でね、時流がそうだからこそ、情熱がいかに重要かってとこまで来ていると思うんです。変な言い方かもしれませんが、今のソシャゲなんて70点ぐらいの出来の物にそこそこの広告費をかけてしまえば、ある程度のビジネスにはなってしまいます。これだけ似たような物が出ているのだから、どんどんパクってどんどん出せば「飯を食うのには困らない。」でしょう。(運営は超大事ですけどね)

でも悲しいかな、ゲームのお仕事をしたいと思って門をくぐってきた人の大半は「自分が熱量を注げるかどうか。」で物事を見ていたりします。なので、飯を食うのには困らないなんてことが判断基準になるケースは少ない。ここが大きなジレンマになっている人も少なくないと思います。

僕が一番心配しているのは、そんな「情熱が足りない状態」でお仕事を続けても楽しくないし、実力も伸びないし、何よりも「これから入ってくる後輩たちに熱量を伝えられない。」ってことが嫌だなぁと。僕の知り合いでも本当にやりたいことがある人はどんどん会社を飛び出して、自分を探求していたりします。

さっきも言ったように僕たち現クリエイターですら、 最初はワクワクいっぱいな状態でゲーム業界の門を開いてきたわけじゃないですか。ってことはですよ?これからゲームのお仕事をしたいと思っている学生さんたちも、同じような気持ちでいると思うんですよね。そんな中で先輩たちがモヤモヤしたり、人に寄っては腐っていたり、生活のためにと自分を殺して大人しくしている状況ばっかりだったら、若い子たちに熱量なんて伝えられっこ無いですよね。先輩が座学だけ教えてあとはほったらかしというのは、メンターも半人前なんだと思います。で、その根幹がこの 日々失われていった熱量不足問題だと思うんですよね。

僕はそういう状況が一番嫌なんです。目がキラキラしている人をどんよりさせるのが本当に嫌い。それに何より「面白い」を商売にしているのに、裏側の人達の目が死んでてどうするんだと。そんななんで、ゲーム業界が日々数字に追われるようなお仕事になっているにしたって、やっぱり情熱というか熱量というか、熱意を無くしちゃいけないと思うんですよね。それがクリエイター一人一人にあれば素敵なチームワークにだってなるし、結果的にお客さんにも喜んでもらえる。会社も潤う。(いや知らんけど

本当はやりたいことがあるくせに、会社には文句を言いつつも辞める気は無いからと椅子にどっかりと座って、プロジェクトがうまくいかなかったことをアレコレと他人のせいにしている場合じゃないと思うんですよね、先輩クリエイターである僕たちは。数字を意識する機会が多くなったことで、賢い人が増えたゲーム業界ではありますが、さすがにそこらへんはもうこれだけサンプルもあるわけだし、ゼロから考えなくても良いぐらいまでは来ていると思います。

だからこそ、僕たち先輩は腐りかけ、捨てかけの熱量を今一度取り戻す時期だと思いますし、これからゲーム業界を目指している皆さんには、情熱バシバシで来てほしいと思っています。センスとか実力なんて全然後からでもいいんだから。そして、今一度そういった熱量のあるチームやゲーム会社が増えていくことを強く願っています。

というか、「願ってる」なんて言いかたも他人任せな気がして超絶嫌なので、自分も会社作りまーす。ゲーム業界の発展と、熱意のあるゲームクリエイターを生み出すために。今日はこんな感じでおしまひ。~( :3 )<


Lv.41 SNSは最高のオモチャ説



ゲームプランナーというお仕事をしていると、考えように寄っては世の中にあるあらゆる物を楽しむことが大切なんだと思う時があります。

例えば飲み屋に行った時、僕は必ず「○○○と、△△△と、あと店員さんのオススメ一つ!」と言います。で、できるだけ持ってくるまでメニューは言わないでもらうようにします。そうすると店員のチョイスが楽しみになったりするじゃないですか。たまに明らかに高いメニュー持ってくる人もいますが、それも込みで面白いと思うんです。行きつけのところだったら「3000円でご飯食べたい。」と言えば、ご主人のおまかせコースが出てきます。

仕事とかも「いかに超音速で終わらせるかゲーム!」みたいな考え方でプレイしているので、うまく行った時は「高スコア叩きだしたぜヒャッホーィ」てなもんです。そんな感じで、起きてから眠るまでの間に起きる出来事をなるべく楽しむようにすれば、日常がちょっと面白くなるかなーなんて思っています。

僕はFacebookとTwitterは定期的に何かしらつぶやいてます。大体がしょうもないネタばかり。でもこれも、個人的には遊びの一貫でやっている部分があります。端的に言うと「こういうことをつぶやくと、どういうタイプの人が反応するか。」を調査していたりします。ちょっとしたつぶやきで沢山の人から好反応を貰えたら嬉しいじゃないですか?「へー、こう言うつぶやきはむしろ女子ウケがいいんだー。」とか「あぁ、こういうつぶやきに対してはみんな一言申したい気分になるのか。」とか、そういった感じ。つぶやく時間とか頻度とか、文字数なんかも研究対象ですね。

あと、Twitterの場合はまたそれよりも面白くて、誰かが何かをしゃべっているのを見た瞬間に、レスを返します。なるべく相手が喜ぶか、面白がるような。それでウケたら嬉しい。で、Twitterの場合色んな人が色んなことをバラバラにじゃんじゃん喋っているから、頭の中をカチカチ切り替えながらどんどん違う話題に対してレスを付けていく。この頭の切り替わりが個人的にはゲームっぽくて好きです。おっぱいおっぱい言ってたと思ったら落ち込んる人に声をかけたり、かと思えばアカデミックなこと言い出したり。やっぱりおっぱいおっぱい言ってたり。

でもこれって、実はゲームを作る上でのトレーニングにも結構なってるんですよね。ゲームプランナーっていうお仕事は面白さとかお金とか時間とかチームとか、色んなことを考えながら進めていくお仕事なので、自分の好きなとこだけとか、一辺倒な思考では駄目な部分があるので。そういう意味でカチカチ切り替える訓練としてはTwitterが最高のオモチャだと個人的に思っています。

それに、ゲームってもの自体が「作り手→ゲーム→ユーザー→反応→ゲーム→作り手」という風にコミュニケーションツールの側面を持っているので、ある意味余計な部分をかいつまんだSNSで自分以外の人に何かしらを投げかけてその反応を見るというのは、ゲームとの親和性も高いし、練習器具としてはかなり完成度が高いと思うんです。

そんななんで、あんまりSNSとか使わないですっていうプランナーを見るとナンデヤネンと思います。勿体無いを通り越してバカじゃないの?ぐらいの。SNSを使わないことと言うよりは、他人の反応を見るのが面白いと思えていないのは、ゲーム企画者としては大事なものが欠けているように思えてしまうんです。

そんななんで、これからゲームプランナーを目指すかたにはぜひSNS、というかそれに限らず世の中のもろもろを遊び倒してほしいななんて思いまーす。(ΦωΦ)ニャーッ!!!

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Lv.40 忙しアピールはあかんマン

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ゲームの仕事は毎日毎日現場がテンヤワンヤです。

こんな言いかたもなんですが、労働基準法的に完全まっ白なゲーム会社なんて無いんじゃないでしょうか。(敵を作る気は無いぞーっ!敵を作る気は無いんだからなーっ!)

忙しい理由にも色々あります。

1・明らかにこなせない物量が降りかかってくる。でも〆切までに倒さないといけない
2・急な仕様変更。作っちゃ壊し作っちゃ壊しで巻き戻りが大発生。でも〆切は変わらないから界王拳
3・チーム全体のタスク内容や順番をコントロールできていない。調整担当不在
4・手を動かしちゃダメな人が手を動かしてしまっている
5・クリエイターの能力がそもそもポンコツクソヤロー
6・開発環境の何かしらにトラブルが起きた


他にも色々ありそうですが、ゲームを作る仕事は設計図がはっきりと決まっている他業種の製品に比べると、曖昧さとか「もっと良くできる。」 といった”ブレ”があったりもします。そのため、全体的なスケジュールや計画の精度が低いことで「無駄に忙しい」ような人やチームも少なくありません。

どんなにスケジュールがキッチリしているプロジェクトであっても、山場はあります。 勝負時に頑張ることでぐっとクオリティが上がって、それでユーザーに楽しんでもらえるなら、とほとんどのクリエイターは思っているはずです。かと言って、無闇に根性根性で残業休日出社すれば物事が進むかと言うと、そうではない場合もあります。

ゲーム作りはチーム仕事ですから、色んな人が関わります。企画だったりプログラムだったり絵だったり音楽だったり。それぞれが忙しいタイミングや、こなさなければいけない物量がバラバラなため、そういった状況では全体を見渡すリーダーの能力次第で、プロジェクトの精度は大きく変わってきます。

僕は「忙しいです。」と言葉にすることが悪いとは思いません。現場のスタッフに限っては。 ただ、リーダーが忙しい、余裕が無いという言動をすることは、なるべく避けたほうが良いと考えています。リーダーが忙しそうな顔をしていたら、上司は「こいつ大丈夫かな。」と不安になりますし、スタッフたちも「◯◯◯さん、忙しそうだから声がかけづらいな……」なんてことになり、コミュニケーションロス=プロジェクトの精度を下げてしまいます。

僕がこのリーダーは優秀だなぁと思う人は、自分がどんなに忙しい状況でも、絶対に顔には出しませんし、むしろジョークを言うぐらいの余裕があります。声をかけられた時だって「おぉ、どうしたどうした?なになに、隣に座りなよぉ。」と、顔と態度でちゃんと部下の話を聞くつもりを演出しています。そうすれば上司からは「うん、こいつに現場任せておいて大丈夫だな。」と思ってもらえるし、部下からも「◯◯◯さんはいつも僕の声をちゃんと聞いてくれる。この人のためにも頑張ろう!」となる確率がぐぐっと上がります。

こういった日々のちょっとした態度や言葉、表情って、リーダーにとってはすごく大事なんですよね。チームビルドをする上では。まだ若手でリーダーになりたての人にいきなりそういったことを要求するのは酷だと思いますが、何年も自分が忙しいアピールしてるなぁ、と思った人は、嘘でもいいから一回余裕全開な顔だけでもしてみると、意外と上述のようなテンヤワンヤの何割かは解消されると思いまーす。(・ω<)~+キュピィンッ

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Lv.39 ロンドン・ブリッジ、東京タワー



先日イギリス人のCGクリエイターのかたと一緒にご飯を食べました。

彼は90年代の日本のゲームやアニメのに惹かれ、日本で働いてみたいと何年か前に来日したそうです。色々と経験していくうちに新しい目標も芽生え、将来的にはイギリスと日本のゲーム文化の架け橋になりたいと思っているとのことです。

僕にはその彼以外にもゲームのお仕事をしている外国人のお友達や仲間がたくさんいます。みんなやっぱり日本のサブカルが好きで、日本で働いています。そんな僕はと言うと、10年ほど前は「いつかアメリカで働こう」と思っていました。と言うのも、ゲームを作る仕事をしていると、どうせならできるだけ多くの人に遊んでほしいなと思うわけです。

かと言って、日本で作ったゲームをそのまんま海外で出しても全然売れないケースもたくさんあります。昨今ではソーシャルゲームで勢いのついた会社が「今度は海外だ!」とか言って、日本でバカ売れしたゲームをアジア圏だ北米だヨーロッパだと出して、撃沈して帰ってくるようなパターンもありました。任天堂の倒し方は知らなかったみたいです。

ゲームに限らず、日本人はあまり外国の文化や流行を知りません。端的に言えば日本にいればなんでも揃うし安全だし、明日のご飯に困るようなケースは他の国に比べても少ないからです。安全な国にいれば、ある見方としては、想像力が奪われてしまいます。ほとんど何も考えなくても生きていけるからです。そうなると英語なんて覚えなくてもいいし、どこかの国で戦争が起きていたところで気にしなくても良いわけです。

話はちょっと戻って、世界全体で見てもゲーム市場は10年前ともまただいぶ変わってきました。昔はゲーム=日本がトップという時代もありましたが、今は昔の物語です。日本製の新しいゲームハードが海外で先行して発売されることなども、そういった時代の流れによるものだったりします。

じゃあ今後も日本のゲーム業界はどんどん元気が無くなってしまうのかというと、それは日本にいるクリエイター達次第です。僕自身はソーシャルゲームの隆盛の流れの中に身をおいている立場として、それはそれで新しい可能性を日々模索していきたいと考えてもいますが、かと言って「それだけがゲームです。日本はこれからもずっとそうです。どんどんガラパゴス化します。海外?知りません。」というのは死んでも嫌です。

そうなると日本人として、というよりは一人のクリエイターとして、新しい道を切り開くための気概であったり実力であったり、仲間やアクションが必要だと思っています。 

この10年前後でも、悪いことばかりがあったわけではありません。先述のソーシャルゲームも国内においてはここ数年で新しい楽しみ方を含めて急激な成長や進化を遂げましたし、昔は日本のゲームを海外で出す時は海外用に見た目や雰囲気をアレンジしていましたが、アニメなどが海外で「そのままの形」で受け入れられるようになってきているため、うまくやれば日本製のゲームでも勝負ができるポイントが生まれてきています。

僕が海外で働いてみたかった理由の一つに「アメリカで売れるものは世界で売れる。」というのがありました。映画でも音楽でもゲームでも、アメリカでヒットした物は必ずは世界中で売れます。ということは、「できるだけ多くの人に楽しんでほしい。」という理屈から言えば、海外で働いたほうがどう考えても良いからです。

だけどそう思うようになってから10年ぐらいが経ち、考え方がすこしだけ変わってきました。一つは「時代が少し変わってきた、やり方次第で日本からでも世界に発信できる。」ということ。そしてもう一つは、「日本製を海外に。」という考え方を捨てることです。どういう意味かと言うと、「面白いものを考える。」という段階では、最初から「日本だけを意識しなければ良い」という話です。マリオでもスト2でもソニックでも、面白いものは世界が受け入れます。「無意識下で日本人向けに作らなければ」、実はその可能性はそもそも高くなります。(甘いよとか対岸で言ってる人はそのまま対岸にいてね。)

それを実現するための一歩として、やはり海外の文化や思想については少しずつでも学ぶべきだと考えています。英語が喋れるようにならなくたって、知ろうとすることは出来ます。日本にいる外国人のかたたちと話すこともそう。そうやって自分が知っている世界の外側をのぞく癖を磨いていけば、今は気付いていない視点だったりチャンスだったりが、自ずと生まれてくると思います。かしこ。

Lv.38 八英雄と竹槍忍者



今度ゲームディレクター8人+僕で、社内勉強会をすることになりました。文章で書くのが悶絶めんどくさいので、今回は箇条書きでお楽しみください!←

【趣旨】
・ゲームディレクター全員をパワーアップさせる
・そのためのテーマを募集する
・良いアイディアは実現に向けてアクション

【狙い】
・結果的にユーザーの「ゲーム体験」を向上させる
・上述に伴うサービスの売上、利益向上へと繋げる

【要するに】
・ディレクターがパワーアップすれば、結果的にユーザーも会社も嬉しいことになる。
・特にゲームのようなサービスを主体としている会社では、ディレクターの「面白力」「引き出し力」「馬力」が超重要なファクターになる 。逆を言えば、つまらないディレクターでは役立たず。
・これから入ってくる新しいメンバーのためにも現メンバーがパワーアップしておく必要があるし、それで生まれる思想や文化、熱量を伝えていく準備を、今のうちからしなければいけない。
・プロデューサーも楽ができる→もっと上層部が楽できる→社長暇になる。
・それって会社が良い状態。もっと新しいことにチャレンジできる状態。

みたいな感じどえーす。今日はもう寝まーす。~( :3 )<

Lv.37 ランチゲー「ドブル」



今日も会社の仲間が新しいゲームを仕入れてきてくれました。

海外では有名な「Dobble(ドブル)」というゲームです。丸い形のカードに描かれた色々なイラスト。カードごとに違う絵柄があったりしますが、必ずどのカードにも同じ絵柄があります。これを使って4種類ぐらいのゲームが楽しめます。やっぱり文字で説明してもアレがナニなので動画。
 

他のカードゲームに比べてルールが覚えやすいので、みんなで盛り上がれると思います。反射神経が何気に必要だったりして、僕は結構苦手だと思ってたんですが、運もあってか初プレイで買ったりできました。

で、個人戦も面白かったんだけど、またオリジナルのルールでチーム戦でやってみたら、それはそれで面白かった。

1・誰とチーム組んでるか分からないほうが面白い
2・ゲーム開始前に、好きな番号を言ってもらう
3・番号に応じてチームが2つに別れる。でも本人達は誰が敵か味方か分からない(ゲームマスターだけ知っている)
4・そのままゲーム開始。敵か味方か分からないけど、相手にカードを押し付ける。
5・ゲーム結果。味方に攻撃しまくってたりして負けたりする。


最近アナログゲーを遊んでるからか、一個だけアナログゲーのアイディアを思いついてて、どこかで形にしたいなぁと思っていまーす。 ドブルも面白いので、興味があれば遊んでみてくださいね!(・ω<)~♪ティーンッ

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Lv.36 ゲームプランナーになりたい人、この指とーまれ!╰U╯



そいつは私のおいなりさんだ。

来たる3月27日(金)に、ゲームプランナー志望者向けのセミナーを開催することになりました!
場所は都内、3つぐらいの会社さんと一緒にやらせていただきますよ!

これからゲーム業界に入りたい学生さんや、ゲーム業界に転向しようと思っているかたを対象としています。 当日はゲームのお仕事ってどんな感じなの?とか、現役で活躍している若手プランナーやディレクターからのアドバイスとか、業界のかたとの懇親会とかも予定していますー。

具体的な情報はまた少ししたら、ブログなりでお知らせできればと思います!
Come and! Join us!!!(・ω<)~+キュピィンッ

Lv.35 で、出~www ヘイスト唱えな奴~~wwwww



今週はわりとゆるんゆるんのスケジュールなので、思いついたらブログ。

今日は仕事の効率化、というか超速化について自分なりに ベロベロと書こうかなぁと思います。お仕事をしていると、内容やクオリティと同じぐらいに、仕事の効率化が重要になります。効率化と一言で言っても、色々な効率化があります。

1・手を超速化
簡単に言うと、10の手間がかかることを5でやりましょうと言うことです。物理的に手を早く動かすこともそうだし、仕事で使うツールを熟知したり、ショートカットを鬼使いこなしたり、なんだったらキーボードやらマウスやらも自分が一番使いやすいもに変えたり。自分の仕事の早さは自分でしか作れないので、そういった意味では一番手っ取り早い効率化がこれです。僕は自分がよく使うツールに関してはほとんどメニューUIからの操作は行わず、ショートカットを使っています。長年使っているツールだと、ぜんぶ頭に入ってるんですね。なんだったらデフォルトのショートカット設定が気に食わなければ、自分が一番最速だと思う並びに変えてしまいます。

2・頭を超速化
いくら手が早くとも、”今の状況を踏まえた上で何がベストか”を理解していなければ、その効果は半減します。というか、判断が間違ったまま手が早いだけだと、むしろ巻き戻りが発生するので、結局なんの意味もありません。たかだ一個使いこなせるツールがあるだけでは全然初級クラスです。「状況」というのは、日々お仕事をしている中で色々なケースがあるので、ここでは具体的なことは言えませんが、一つ言えるとしたら「個人として一番効率が良いこと」と「チームとして一番効率が良いこと」というのは、大体相反していると思います。端的に言えば自分が一番早いと思っているやりかたは、大体間違っています。なので、頭の超速化を考える時は、最低単位は「自分」ではなく「チーム」という単位で考えると良いかなーなんて思います。 頭の超速化とは「答えを出す速さ」や「判断力」ということなので、そこが間違っているうちは手だけが速くてもなんの意味もありません。とりわけリーダークラスの人は手を動かすより頭動かす!

3・人に振る超速化
こういうお仕事をしていると、プランナーでもデザイナーでもプログラマーでも、職人気質な人が多いので、急がないといけない時に限って「自分がやったほうが速い」と思ってしまい、実際にそうしてしまうケースがあります。しかし、仕事を振れる仲間や部下がいるのであれば、実力が半分程度の人だったとしても、振ったほうが全体としては速い場合があります。というか、もし自分の半分の実力の人が3人いたなら、明らかに振ったほうが速いですよね。そういう「全体の動き」を捉えずに自分がやったほうが速いと思ってしまうのは、新人ならまだしも中堅かつ管理する立場であれば即刻やめたほうが良いレベルです。(たまに超人クラスの人がいるので、そういう人はまた別の話ですが……)

大体この3つをやっていれば、仕事が遅いとか言われることはありません。「全体として何がベストか?」を考えて、それに対して必要なアクションを最小限でこなす、ただそれだけだと思います。そういったことを間違ったまま「ヘイスト唱える暇あったらもう1ターン打撃加えるはwwwww」とか、忙しい時に限って言ってるかたは要注意かもです。

まぁ実際のところ効率化なんて全部やれるようになったところでお仕事の入門編程度なので、それってそもそも何のためにやってたんだっけ?とか、余った時間でもっとサービスを良くできるぜ!というマインドセットが抜けていれば、ほとんど何の意味も無いんですけどね。(・ω<)~♪ティーンッ

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Lv.34 本当にその役目は終わったのか?



休みの日なんでゆったり書ける。

みなさんマイケル・ジャクソン、好きでしょうか。最後のワールドツアーを目前に若くして亡くなってしまった、世界のスーパースターです。実現されることの無かったツアー「THIS IS IT」は、そのオーディションやリハーサルの風景を繋げて、映画化、映像化されました。



その映像の中で僕が好きなシーンがあります。リハーサルのステージ上に立つマイケル、音や光のタイミングについて、スタッフに細かい指示を出します。スタッフからすれば「うーん…それはどうだろう?」という気になったのでしょう、「いや、こっちの方がいいよ。」と言います。でもマイケルはそれでは納得しない。で、それを理解してもらおうと思った時に出た言葉。

「解ってほしい…これは…(んーと)……愛なんだ。」

映像を見た当時は「何言ってんだこの人。」と思ってたんですが、最近なんとなく理解できるようになってきました。モノ作りという仕事をしていると、当然ながら「物を作ること自体」に情熱を注ぎがちです。それ自体は悪いことではないと思います。しかし、その「物の向こう側」には、それに触れる人がいて、その人の中に生まれる感情があります。

要するに、事象であったり物体であったりという意味での「物」というのは、人と人との間にある「中間デバイス」に過ぎず、あくまで受け取る側の心が動くところまでで一つの物語が完結します。それはゲームも同様で、僕は自分が作ったゲームの中身よりも、それを遊んでくれた人達がどんな気持ちでいるのか、そっちのほうが断然気になります。


以前僕が携わってゲーム。サービス自体は残念ながらずいぶん前に終了してしまいましたが、そのゲームをきっかけに、今でもユーザー同士が交流を持っています。登場キャラクターについて熱く語ってくれたり、色々な思い出を話してくれたりしています。サービスが終了する時にはユーザーのみなさんからお花や想いを込めたアルバムを作って送っていただき、作り手として想像以上の経験が出来たと思っています。

僕はゲームを作るということは「神様になること」だと考えていた時があります。自分が想像した世界が形になり、それをユーザーが遊ぶ。でもそれは少し違うんだな、というのを気付かせてくれたタイトルだったように思います。

普通、ソーシャルゲームやオンラインゲームのような通信を前提としたゲームが終了する場合、以後ゲームそのものをプレイすることができなくなります。仕組み的な話をすれば、ユーザーのプレイデータは全てサーバ上で管理されているので、そのサーバを落としてしまえば、アクセス出来なくなるからです。

ということは、自分が一生懸命育てたキャラクターや、一緒に遊んだ仲間達、冒険の軌跡、そう言ったものには二度と触れられなくなるわけです。今でも年に数十本のソーシャルゲームがサービス終了を迎えており、今後もその流れは変わらないのだと思います。作り手としても辛いことですが、ユーザーのほうがもっと辛いと思います。

でも、その担当していたサービスは違った。サービス終了にあたり、オンライン上に残していたユーザーの情報を全てローカルに移せるように”無理矢理改造”しました。要するに、いつでも育てたキャラクター達に会えるようにしてから、サービスを終了したんです。当然もうアップデートはされませんし、ストアからは消えているアプリなので、これからそのゲームを遊びたいと思っても、無理です。

僕は当時すでにそのプロジェクトから離れていたので、それを知った時に「愛だな。」と思ったんです。きっと会社の許可もとらずに、裏側で勝手にこっそり進めていたのかなぁと。でもそれは正しいと思います。「ユーザーが頑張って手に入れたキャラクターや”思い出は、すべてユーザーのもの。」という答えを、作り手として最後に残したんだと。おいそれと他の人が真似できることではない。

もしも自分が神様だったら、その世界に起きることは全部知っていると思うんです。でも、このサービスからは教えてもらったことのほうが断然多かった。そんなこともあってか、少なくとも僕のゲーム論からは神様説が無くなりました。何論かはこれからも模索し続けることになるとは思いますが、少なくとも「愛が込められていないもの」は作らないように、届けないようにしないといけないなと。

ともあれ、物理的にサービスが終了したとしても、ユーザーの想いや体験が終了していないのなら、その役目はまだ終わっていないんだと思います。

いつしかちゃんと何かしらの形で皆さんにお返ししなくちゃです。かしこ。


ファンの方からいただいた、登場キャラクターの自作イラストが書かれたチョコレート!
愛だな、愛っ。本当にありがとうございま!!!(・ω<)~♪ティーンッ

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