ゲーム企画

Lv.45 キミと逢えない時間。



Twitterでつぶやいた内容をまんま転載奴ー。

あんまり自分で考えたゲームのネタをこういうとこで話すの好きじゃないんだけど、ちょっと前から作りたいなと思ってるのがあって。「キミと逢えない時間。」ってタイトルなんだけどさ。いわゆる美少女ゲーなんだけど。
1日の間で会える時間(プレイできる時間)が限られてるのね。朝と昼と夜、それぞれ10分とか。ほんで、その僅かな時間で自分の気持ち伝えたり、相手の顔見たりするわけ。

会える時間が短いから、それだけ「大事な時間」になるでしょ?ゲーム的にも、彼女との時間的にも。テーゼとしては、ソシャゲが押し並べてイベント張り付きの体力消費ゲーだから、逆を行きたいなぁと。

課金したらお時間延長!とかだと元も子もないので、マネタイズうんぬらは後から考えるとしてさ。だってゲームって好きな時に好きな分だけ、が基本だと思うの。それにちょっとの「逢えない切なさ」みたいなテーマ性と申しますか。

1日に数十分しか遊べない。だから一生懸命遊ぶ。時間は尊い。余った時間はゲーム以外のこと楽しむ、みたいな。どうですかねー?

あれだ、時計マークが画面に出てるの。ほんでどんどん時間が過ぎてく。分針が一周したら今日はもうおしまい。また明日会おうね、みたいな。何故か、まほろまてぃっく(アニメ)を思い出した。

そういや最近、前から好きな娘が結婚したんだ。一年に一回しか会えない娘でさ。そういうモンニャリした感情をちゃんとゲームに込めたいよね。

クラウドファンディングで作ってみようかな。キミと逢えない時間。

ほんでね、ゲームの中で恋させたらいけないなとは思うの。どっちかっつーと「あぁ、恋っていいもんだなぁ。」と感じてもらえたらというか。ゲームしてる場合じゃないな!みたいな。僕がゲーム屋さんになった時からずっと言ってることなんだけども。

↓が僕の気持ちにこびりついてるうちは、ソシャゲでもなんとか切なさとかワクワクとか何かしらの感動をなんとか入れ込みたいと思いまーす。

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Lv.27 社内勉強会やってきました。(その1)



今日はお世話になっている会社さんの有志で、企画職向けの社内勉強会をやりました。

第一回目のテーマは「ゲームってなんじゃろう?」です。日々お仕事でゲームを作っていると、なんでか知らないけれども「自分が好きなゲームと、自分が仕事で作っているゲームは”別物”だと思いがち」になってしまう時があります。でも広義の意味ではどっちもゲームだし、共通して言えることとしては「面白いもの」であることは変わりません。

特に最近はソーシャルゲームの隆盛が相変わらずすごいので、ソーシャルゲームとしてのゲームの作り方、考え方に”収まりがち”になってしまうケースも少なくないのではと思います。パズドラとかモンストとか、ヒットしているゲームの仕組みが面白い→うちでもそれをやろう、みたいな流れ。当然ヒットゲーム=たくさんのユーザーに指示されているわけですから、それらを何かしらの形で再現することによる一定の面白さはあると思います。でも、「面白いとされている物から貰う。」ということと「面白いを根本から本質的に考える。」 ということは、少し違うように思います。パクりはダメだよねとかそういう意味ではなく。

で、もう一回戻って「ゲームって何よ?」っていうことで言うと「面白い」という単純な言葉に置き換えられるわけです。作り手がわざとユーザーに「つらまない」と言わせるために一生懸命作るゲームなんてものは無いので、当たり前と言えば当たり前ですが。それに、もっと単純に「面白い」という言葉だけで考えれば、別にゲームじゃなくたって、世の中にはたくさんの面白いことがあるわけです。スポーツとか、アニメとか、恋愛とか、食べ物とか。言い換えれば、ゲームというのは世の中にある面白いの「一部」であって、尚且つゲーム発で面白い物というのは実はあんまり少ないのではと考えています。

現実:恋愛が楽しい→ゲーム:恋愛シミュレーション
現実:スポーツが楽しい→ゲーム:サッカーゲーム、野球ゲーム
現実:冒険小説が楽しい→ゲーム:RPG


例えばこんな風に。

そんななんで、「面白いゲームを考えよう。」となった時に、普段から「ソーシャルゲーム」っていう狭いマインドで考えるのは少し勿体無いし、少し広げて「色んなプラットフォームのゲーム」から考えるとしても、随分マシだけど、まだちょっと凝り固まっている気がします。で、「世の中のあらゆる面白い物の”こういう部分のワクワク”を、なんとか翻訳して担当しているゲームの中に入れられないか?」と考えるようにすれば、少し視界が開けるように思えませんか?僕だったら、武術とか、宇宙とか、恐竜とか、おっぱいとか。

もちろんスマホのゲームにはなかなかマッチしないものもあるし、入れたところで思ったような面白さにならないものもあります。でも、「たくさんの面白い」を知っていたり、見つけようとするクセと、「これゲームに出来ないかな?」という着眼点さえ持っておけば、今よりは面白いゲームが考えられるのではないでしょうか。

端的に言えばプランナーという職業は「考える仕事」というか、むしろ考えるだけじゃ全然ダメなので「答えを出す仕事」なので、「考え力」が高いほうが良いに決まっています。自分がゲームを作る時に「あれ、なんか考え方が凝り固まっているなぁ。」と思うようであれば、一旦手を止めて、もう少し広い視野で「面白い」を眺めてみると、結果的に面白いゲームが作れるような気がします。いや、知らんけど。

※当日の資料は大根と宇宙で↑を例えていました。(何
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Lv.20 それ、股間で書いてるの?



昔僕が携わっていたソシャゲのお話。

そのゲームはプレイヤーが学校の先生になって、美少女の生徒達を育成しながら、地球の平和を守るような内容でした。 実際のところ地球の平和はわりとどうでもよく、学園での日常をおもしろおかしく描いている、ほんわかしたノリのものでした。

ゲーム中の節目節目では美少女達の台詞があり、それは毎回イベントのたびに新しい美少女達の側面を見ることができました。ユーザーのみなさんからもご好評いただき、ゲームユーザーとしてではなく、作品のファンとなっていただけたかたも、いらっしゃったのではと思っています。

運営型のゲームをやっている時は、作り手、届け手として当然ながらユーザーの声が気になります。楽しんでくれてるかな?と思うわけです。そうなるとストアのレビューだったり、2chだったり、Twitterだったりを見るわけです。 当然良いことも書いてあれば、悪いことも書いてあります。中には「もっとこうなったら、今よりも面白くなると思います!」と丁寧にアイディアや意見をくれるかたもいらっしゃいます。ほんとに嬉しい。

で、いつも通りつぶやきパトロールをしている中、気になるつぶやきを見かけます。「このシナリオ担当、股間で書いてないな。」という書き込み。登場キャラクターの台詞についてのツッコミだったと思います。僕はラノベとか深夜アニメ属性が弱い人間だったので、見た瞬間は「まぁ、素人でこういうこと言いたい奴っているよねー。」ぐらいの印象でしかありませんでした。こっちはプロでお金もらってやっているわけですし、相手は恐らくただのラノベ好きとか、そんなもんだろう、ぐらいの。実際のところ僕はキャラクターの台詞や世界観を担当していたわけではないので、その時はそこまででした。

それから適当に月日は流れ==卍(卍・∀・) 卍

とある別のゲームの企画を考えている時でした。真面目にコツコツ考えていたので、ちゃんと仕上げればそこそこ面白いもの、売れるものにはなるだろうな、と考えていました。ただ、それと同時に何かしらが大事なものが足りていないような気もしていました。 で、ふと気が付くわけです。

「あ、テンションだ。」

アクションゲームで~、簡単操作で~、レイドとかPvPとかあって~、通信対戦とか~、世界観はこんなで~。大体そうやって足し算的に物を考えていると、理路整然とは、まとまったものができるのですが「それでどうやってユーザーの心が震えるのか?」というのとは、全然関係の無いとこだけに一生懸命になっている、という言い方、見方もできてしまいます。

で、ふいに股間の話を思い出すわけです。システムは考えた、世界観も考えた、PLも書いた、でも股間は考えてないじゃないかっ!!!(効果音:ドーーーンッ!!!!!) 

ファミコン初期の頃なら「股間」は無くてもゲームシステムそのものが面白ければ大丈夫だった時代かもしれませんが、今や股間は欠かせません。僕が常日頃から言っている「ユーザーではなく、プレイヤーでもなく、”ファン”を作らないといけない。」というのと「股間」は、恐らく同義語なんだと気付きました。

なんでこんなことを書いたのかと申しますと、仕事にしているとやれ〆切だの予算だの人間関係だの、面白くもないことに脳みそが持ってかれてしまう時があるわけです。でもそれ自体は目的達成のための作業でしかないので、そんなつまらない部分に心まで持っていかれないようにしましょうね、というお話でした。

そんなこともあって、僕は企画を考える時、システムを考える時、施策を考える時、どんな時でも股間を意識しています。今日もあなたの股間にロックオン!こんなかんじで良いでしょうか。

キャプチャ

Lv.19 ゲーム企画書がわりと早く作れる方法かも。



毎度毎度とりとめも無く。

今回は企画書を作る時に、なんだかいい感じにならないなーと思うかたがいたら、少しはお役に立てるかもしれません。(知らんけど。)

企画書を作る時に、やりたい事や妄想、悩んでいるところなどがごちゃ混ぜになってしまう人もいると思います。ある程度数をこなしている人なら当たり前にできることだと思いますが、コンセプトやらターゲットやらジャンルやら、色々な企画の構成要素をキッチリスッキリ一本の筋を通すことは、何気に難しいことだと思います。一番やりたいことに対して後付であれこれ”カタマリ”をくっつけるだけでは、一つの企画としてまとまっているとは言い難い仕上がりになってしまいます。 

僕でもアイディアを思い付いてすぐは結構とっちらかっている事も多かったり、適当に考えていたところが後からギャーッてなったりする時もあります。そんな時に僕が気を付けていることは「ターゲットに合っているか?」が主軸ではありますが、それに伴った「キーワード設定」がめちゃんこ重要だと考えています。

例えば「アクションRPGを作りたい!」 というふうに、ジャンルから先行してゲームを考えたとします。そうなると、ターゲット設定や世界観は後付けになってしまいます。そんな時はすかさず、そのゲームを「誰に遊んで欲しいか?」を考えます。「自分と趣味が合う人」というのは最悪過ぎるので、速攻その企画をゴミ箱にぶち込むべきですが、「コンシューマゲームのアクションが好きな人。」というのであれば、その人に合ったものかどうかで考えることで、意外とそれ以外の要素を決めやすくなります。

「アクションが好き=ゲーム好き、そこそこゲームプレイに自信がある。」となるので、世界観やゲームバランス、マネタイズ等は「ゲームが好きな人前提」で考えれば良いわけです。もしターゲットが「スマホのゲームしか遊ばない女性や中高生向けに。」となるのであれば、当然その人達向けにUI(ユーザーインターフェース)や操作性も考えなければいけません。

ターゲットがキッチリ決まったとして、上記のような諸々の要素は、「そのターゲット層の範囲でも、一番多くの人がポジティブに感じるもの。」にする必要があります。何故かというと、たくさん売れないと困るからです。お仕事でプランナーをするということは、好きな物を作れるわけではないので、できるだけ沢山の人がプレイしたいゲーム企画であり、ゲームデザインである必要があります。もちろんその定義は会社だったり、今狙うべきタイミングだったり、色々な要素が絡むことになるので、企画そのものの良し悪しさえタイミングに寄って変わってしまったりするのですが、いずれにせよ売れるために全ての狙いがパチンとハマっている必要はあります。

で、「ゲーム好きのためのアクションRPG」。ここまでは決まったとします。次に決めないといけないのが、世界観です。世界観というのはストーリーではないです。世界観です。舞台設定とでも言えば良いんでしょうか。例えばそのアクションRPGは、西洋ファンタジーでしょうか。戦争物でしょうか。未来でしょうか。過去でしょうか。

そういった舞台のセットアップをしなければ、まだジャンル以外は何も決まっていないのと一緒です。もっと言えば、世界観や時代設定をするよりも前に大事になってくるのが、「そのゲームでユーザーをどんな気持ちにしたいのか?」です。逆を言えば、そこさえ決まっていれば、他の要素はなんとでもなると思います。

例えばそのゲームの重要なキーワードを「中二病」としましょう。そうすると、時代が未来だろうが現代だろうが、どう考えても登場人物やアクションシーン、必殺技などは中二病が炸裂する必要があります。ここを「ハイクオリティ、本格アクションRPG」とかすると、一気に真面目そうで、グラフィックがやたら綺麗なゲームになりそうですよね?この「キーワード」というのは、僕個人が思うに、先ほど述べた「どんな気持ちにしたいか?」と同義だと考えています。要約すると、「アクションゲーム好きのユーザーに、「何この中二病ゲーワロスwww」と言わせるゲーム」ということになります。

これが決まっていれば、登場人物、世界観、時代設定、演出、大まかなストーリー、ゲームシステム、その他諸々も含めて、思い付いたアイディアの全てを「中二か中二じゃないか?」で評価することが出来るようになります。充分に中二感を出せている部分は合格、全然中二になっていないところは不合格ないし、再考すればいいわけです。ホラーゲームなら、当たり前のキーワードとして「怖い怖くないか?」という基準になると思います。「怖くないホラーゲーム」って、もはやなんなんですかってなりますよね。

ともあれこの「キーワード」というのを設定しもせずに、部分部分で考えていると、面白くないものや矛盾を後から後から足すような感じになってしまうので、わりと早い段階で決めてしまうのをオススメします。 多分それで企画のまとまり方が何倍か早くなると思います。前回のブログでシナリオとかストーリーとかは苦手だと言いましたが、ここはちゃんと考えてまーす。

Lv.17 脳を鍛える大人のクソゲトレーニング



「クソゲーってなんだろう。」
今日も色々楽しいことがあった、大久保です。

今回はいつものあんまり面白くもない座学的なものをちょっとひん曲げて、「クソゲー」についてお話したいと思います。クソゲーと言ってアナタはどういうゲームをイメージするでしょうか?ゲームバランスがクソ、グラフィックがクソ、ストーリーがクソ、 操作性がクソ、致命的なバグがクソ。明らかにアレのパクりだからクソ。クソゲーにも色々な定義があると思います。

個人的にはゲームバランスがクソ、が一番最低だと思っています。せっかくゲームデザインが面白いのに、ゲームバランスのせいで全然面白くなくなる。山登りでようやっと九合目まで来たのに転げ落ちるぐらい勿体無い話ですし、何故最後の最後で頑張れなかったんだと思うわけです。

さて、なんで世の中にはクソゲーが生まれてしまうのでしょうか?これはめちゃんこ簡単で、「作った人がクソだから」です。企画自体がそもそもクソだったり、企画はイケてたのに開発メンバーがクソだったり、チームの人間関係がクソだったり、〆切や予算の設定がそもそもクソだったり、理由はとにかく色々です。でも、端的に言えば「人為的に起こされた事故の産物」なので、作った人がクソという結論になります。

しかし、クリエイターだってクソゲーを世の中に出そうと思って作ってるわけはありません。むしろ死ぬ気で頑張って、なんとか面白いゲームを出そうとしているケースの方が断然多いです。なのに何故かクソゲーが生まれてしまう。実は現場の人達のせいであることは少なく、そのプロジェクト担当の上長判断がクソ、その上長をそのポジションにした上長の上長がクソ、そんな上長の上長を雇っている社長がクソというふうに、最終的には一番偉い人の責任だったりします。

まぁそんなわけでビジネスである以上は色々な人が絡んで、色々な思惑がそこにはあって、そういっためんどくさいパワーバランスの中でゲームを作らなければいけないケースも沢山あるわけです。これからゲームクリエイターを目指すかたたちには、ぜひそんなシガラミの中でも負けない心でいつか名作、ヒット作をドーン!!!と世間に発表してほしいなと思います。

「磨きぬかれたクソゲー」
と、ここまではクソゲー発生のメカニズムについてお話しました。

で、少しだけ企画のお話。ゲームプランナーのお仕事をしていると、ある意味職業病なのか、道を歩いててもお風呂に入ってても、ゲームのアイディアを思い付く時があります。その時は面白いと思っていても次の日には忘れてたり、なんでこんなクソゲーを思い付いたんだろうと思ったり。

ゲームの企画は「100考える→10は面白い→1は実際に制作まで行ける」と言った風に、開発やリリースに進むまでに、星の数ほどの残骸を産み出します。一発で超面白い企画を考えられる人なんて、いないんじゃないでしょうか?もしそんな人がいたとしても、頭の中では超高速で100考えて、ようやく1を言葉にしているんだと思います。

で、ここからが急展開なんですが、「クソゲーだっていいじゃない?クソゲーを作ってみようよ!」と今日は思っているんです。何言ってんだバカヤローと思われそうですが、「これはクソゲーでしょ!」と言われるような物を意図的に作ることがいかに難しいかを知ってほしいんです。先述の通り、ゲームクリエイターのみなさんは「面白いゲーム」を作ろうとしていて、でも何かが足りなくて、結果的にクソゲーを世の中に出しています。そう、本当は面白いものを作ろうとしているんです。

そう考えると、意図的にクソゲーを作ろうなん普通のクリエイターでは出来ません。ただのウケ狙いでゲームを作るだけだったとしても、それではある意味「面白い」になってしまうので、クソゲーとも言えなくなってしまいます。 ユーザーが「何このクソゲーwwww」と笑いながらツッコミを入れているようではまだ面白いから駄目なんです。心の奥底から「俺の時間と金を返せ。」を言われるようなクソゲーをどうにか作ってみましょうよ!

……。

ね、クソゲーの企画を一生懸命考えている時点で、既にクソゲーを作ることなんて無理なんです。

まとめ。何が言いたいかと申しますと、面白いゲームを作ろうとするのと同じぐらいに、クソゲーとは何か?ということを頭の中で深堀りしましょうということです。「何が面白いか?」と「何がクソか?」を同じぐらいの強さでしっかり頭の中でイメージできて、それを言葉に出来るのなら、きっと面白いゲームが作れるはずなんです。良い物を作る上では駄目な物についても色々と学ぶことが、結構プラスになるんじゃないかなーと思います。

それでそのプロジェクトが大失敗したとしても、企画自体は面白いのだから、全力で誰かのせいにしましょう。←

Lv.9 ゲームの作り方勉強会



一年ぐらい定期的に、知人を僕の家に呼んでゲーム勉強会を開催しています。

仕様書の書き方企画の書き方、カードゲームのルールを自分達で変えて実際に遊んでみる、みんなでゲーム企画を考えて見せっこする、最新のゲームをみんなでワイワイ遊ぶ。 

色んなアプローチでゲームを考察してみる会です。プランナーという仕事は「面白さ」を作るのが一番大切なので、常日頃からそういった視点が必要だと個人的には思っています。会自体はプランナーだけではなく、デザイナーやプログラマー、なんならゲーム業界ではない人も自由に参加しています。

仕事上での面白さの責任はプランナーに比重がありますが、それを体現するにはデザイナーやプログラマー、作曲家やパブリッシャーなど、本当にたくさんの人の力が必要です。なので、面白さの責任がプランナーにあったとしても、面白さそのものはみんなで作り上げていくものなんだなぁと最近は特に思います。

そんな勉強会も、1月17日をもって、一旦最終回となります。理由はいくつかあるのですが、一番大きいのは「身内だけではなく、もっとたくさんの人が参加できる場にしていきたい。」というのがあります。そんなわけで早速ですが、2月か3月あたりに、都内ですが誰でも参加できるプランナー向けの勉強会&セミナー(無料)を開催予定です。

ざっくり言うと「ゲームプランナーになりたい学生さん」か「ゲームプランナーに転職したい方」 をメインで考えています。セミナーの詳細については、決まり次第ブログなりTwitterで報告したいと思います。

あとLINEスタンプの審査が通過したので買ってください。かしこ。

Lv.8 やってはいけないゲーム



ゲーム屋さんのお仕事あるあるを一つ。

ゲームは当然ながら、誰かが最初に「こんなゲームを作りましょう!」と企画提案するところから始まります。それがゲーム性だったり世界観だったり、マネタイズだったり豪華イラストレーターだか声優陣だかだったり。一番のポイントになる部分はゲームによって様々ですが、企画が通るか否かについては端的に言えば「売れそうかどうか。」ということになります。ゲームもあくまでビジネスなので。

で、ゲームの大枠を決める→世界観やビジュアル決める→メインイラストレーターやら声優やら~、みたいな流れがあるんです。ここらへんってそのゲームの核になる部分かつ華やかなところなので、ゲーム開発の中でも特に楽しい時期です。だけど「すぐに楽しくない時期」がやってきます。

企画「このビジュアルで行こうと思います!」
プロデューサー「もっとこういう世界観がいいんじゃない?」
エグゼクティブプロデューサー「俺はこういう雰囲気の方が好きなんだけど?」
パブリッシャーの偉い人「この絵柄じゃ金出せないよ?(……あの時OKって言ったのに…)」
デザイナー「俺の意見も聞けよ!」
プログラマー「僕はあのアニメのあの娘が好きなんだよっ!!!」
その他色んな人「俺が俺が!俺(ry」


みんな言いたい放題です。ほんとにこんなことは、よくあります。 個人的にはプロデューサーとパブリッシャー以外の意見はどうでも良い、というかそんなのに構ってる時間は無いので、とりあえず黙っとけって感じですが、とは言えこの引っ張り合いが長く続くのは誰にとっても良くないので、何かしらの方法で解決を試みます。

最終的には「急がないと時間無いよ!お金漏れ漏れだよ!」という空気の中で進みながら決まったりもするんですが、ビジュアルに限らず「楽しそうなとこだけ首ツッコミたがりー」とうのは意外なほど多い業界かもしれません。

これを映画で例えてみましょう。俳優の選出は作品のヒット確率や作風にマッチさせるために、プロデューサーかディレクターが大方やると思います。もしもそこに小道具さんやカメラさん、特効さん、衣装さんが首突っ込んできたら、どうなるでしょうか?はい、いつまでも映画ができませんね。

なので、楽しそうなとこだけ病は大概にしましょう。企画は企画でそこそこ大変なんです。本気でやりたいのなら、ペンタブなりキーボードなりを全力で叩き割ってから、ちゃんとプランナーに転職すべきです。みんなそれぞれに役割があって、領分があって、責任分界点があってお仕事をしています。それはゲームでも一緒です。

ゲームを作るプロセスの中で一番やってはいけないのが、この不毛な「パワーゲーム」なんですーっ。
プランナーさんはそんな中をスルスルすり抜ける能力も大事だぞっ(ヽ'ω`)ゲッソリ

Lv.5 企画を”スーパー化”する



スマホとかパソコンの課金型ゲームをお仕事をたくさん経験していると、時々こういうことがあります。

「さて次の大幅アップデート、何を実装しようか?」
「やっぱレイドっしょ。」


僕は正直あんまりこんな感じの会話が好きではありません。色々なタイプのソーシャルゲームをプレイされているかたなら分かると思いますが、フレンドやらギルドやらPvPなんてソーシャル的な要素を、たくさんのゲームで体験すると思います。何故それが入ってるのかと言えば、ユーザー的に言うと「面白いから」、作ってる側からすると「売り上げが立つから」 という単純な話ですし、それ自体を否定することはありません。

僕が嫌だなーと思うのは、KPI考察とかもせずに、なんも考えないで提案しているように思える、もしくは自分が好きなゲームシステムを言いたかっただけのように聞こえる時があるからです。当然本人がそう考えているかはまた別の話ですが、「ちゃんとこのゲームにマッチしているか?より多くのユーザーが求めてくれるか?」ということが、ないがしろにされているように感じてしまうのです。

例えばピースフルな農園系のゲームに、PvP(ユーザー対戦)は合いません。いきなり人の畑に乗り込んで農作物を荒らし、家畜を血祭りにし、納屋を燃やすなんてゲームでは、ぜんぜん農園系っぽくありません。(…でも面白そうですね……)  どう考えてもPvPとかGvGは、RPGや戦争物などの”バトルがある前提のゲーム向き”だということが分かると思います。

じゃあバトル系のゲームだったら入れれば良いのかというと、そうでもありません。一人でまったりするのが好きなユーザーだってたくさんいます。現にメガヒットしたパズドラにはギルドだとかGvGだとか、複雑なしがらみを考慮した要素はほとんどありません。

良いか悪いか、という結論にはまったく興味がありませんが「もし入れるのであれば」、ユーザーが最大限楽しんでくれるように、より工夫をすべきですし「マッチしないようであれば」、入れなければ良いだけだと考えています。

それを前提として「実際に入れることになった」としたら?ここからが個人的には大事だと思っています。先ほどの「ギルド」を入れることになったとしましょう。ざっくり言えばユーザー同士を特定のグループにして、グループの仲間同士で一緒にゲームで盛り上がろうということだと思います。

当然ゲームシステムとして詳細に落としていくためには、ギルドはどうやれば結成できるのか?ギルド結成の条件にレベルなどの制限を設けるのか?ギルドには何人まで参加できるのか?参加するためにはリーダーの許可が必要か?そもそもギルドに参加すると、どんなメリットがあるのか?など、細かい要素をちゃんと考えなければいけません。

まぁそんなのはお仕事なので当たり前として、 ここで言いたいのは「そこらへんで見たシステムをそのまんま持ってきて、ほんとに大丈夫?」と言うことです。あっちのゲームではすごくマッチしているかもしれないけれど、こっちのゲームでは少しアレンジが必要かどうかを、一回ちゃんと考えようということです。

例えば、「ギルドを結成する→レベル20にならないと出来ない」というケース。すでに二つめんどくさいです。自分で結成しなければいけないめんどくささ、レベルを上げないといけないめんどくささ。もっと言えば結成した後は一生懸命他のユーザーを勧誘しなければいけないわけです。勧誘したのに参加してくれない、逆に誰からも勧誘されない。なにそれダセェ、どっちらけじゃないですか!!!

では、そのめんどくささをクリアした形でギルドというゲームシステムを作ることはできるのか?ここを常にちゃんとユーザーに合わせて考えるようにすることが、ゲームプランナーにとって何よりも大切だと思っています。例えば月曜の朝に、ゲームを遊んでいるユーザーの中からランダムに7人組が作られて、今週一週間は仲間としてプレイするという仕組みにしてしまえば、結成とかレベルキャップとか勧誘とか、そんなめんどくさいことはしないで済むわけです。そして一週間経ったたら自動解散、また新たなギルドが自動結成されれば良いのです。(実際にFINAL FANTASY BRIGADEであったシステム)


要するに、「1・何か新しい要素を入れよう!→2・既存のあのシステムが最近流行ってるみたい!→3・ちゃんとこのゲームないし、このゲームのユーザーにマッチさせよう、アレンジしよう!」という「3」の流れを必ずやりましょうね、というお話です。

長々と書いた手前アレですが、僕はこの3のことを「スーパー化」と言っています。フレンド機能ではなく、スーパーフレンド機能!!!ログインボーナスではなく、スーパーログインボーナス!!!ギルドではなく、スーパーギルド!!!決して余計なものを付け足すことを指しているのではなく、「どうすることでよりたくさんのユーザーが魅力的に感じてくれるか?」を考えることが大切です。

この「スーパー」の部分を日々ちゃんと一生懸命考えることで、より良いゲームシステムや、ユーザーにとってより気持ち良い体験に繋がっていくのではと思っていまーす。

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