というわけで、先日からTwitterやらなんやらでお伝えしていた自主イベント「ゲームプランナー就職クエスト2!」を、株式会社マイネットさんの新オフィスで開催させていただきました!

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あいにく天気が悪かったのもあってか、以前よりも参加希望者が少なかったものの、内容自体は前回にも負けず、充実していたのではないでしょうか?急な予定や都合で参加ができなかったかたもいらっしゃったようなので、ここでなるべく伝えていければと表います。

その前にこのイベントの主旨を軽く伝えると、これからゲームプランナーになりたい学生さんや、別の業種で働いているけど本当はゲームプランナーがやってみたいかた向けの、就職「応援」イベントとなります。普通の就職セミナーと違う点としては、自社アピールや採用目的が中心ではなく、まだゲーム業界に入りたての若手や、もう少しだけ先輩の人達から「ゲームの仕事ってどんなかんじなの?」「どんな勉強をすればいいの?」と言った疑問のヒントになるかもしれない内容を、プレゼンテーション方式で発表していくというのが主旨になります。

また、いわゆる企業の就職セミナーというと広い会場でーとか、スーツでーとか、マナーがーとか、どうしても参加する側が緊張してしまうような場面であったり雰囲気があるかと思いますが、就職クエストに関してはぜんぜん私服でいいですし、そういった固い感じはむしろNGぐらいのつもりでやっています。

あとプレゼン以上に重要だと思ってるのが、アフターの懇親会です。普通に飯を食べて、お互いに名前や顔を覚えてもらいつつ、聞きたいこと言いたいことを遠慮無く出し合うっていう。ここが結構就職セミナーだと、意識してかしないでか「意識高いアピ系」「他とは違う視点で物を考えてますアピ系」みたいに、実は微妙に本質からズレたような会話がされてしまうケースもあると思ったからです。

もうちょっと言うと、学生さんたちにしてみれば「ゲーム業界ってどうやって入ればいいの?」とか「業界の人ってどうやったら会えるの?」というのが基本的にあると思っていたので、こういった「きっかけ作りそのものに価値がある」と感じていたりします。

というわけで本題。今回も僕を含めた5名の発表をさせてもらいましたー。(・ω<)b
1「ゲームプランナーの仕事ってどんななの?」
2「社会人一年目だって超活躍できるんです!」
3「学生時代にコレやっときゃ良かった。」
4「絶対ゲームプランナーにはなるな!!!」
5「大手のプランナーとベンチャーのプランナーの違い」

1「ゲームプランナーの仕事ってどんななの?」
僕の担当パート。前述の通りゲームプランナーになりたい人達向けなので、ここは毎回前説的にやる予定になっています。内容としてはゲームプランナーって言っても結構細分化されてるんですよーとか、面白いことを考えるだけの仕事じゃないんですよーみたいな、基本中の基本です。ついでなので僕が過去に作ったゲームの紹介とか、僕がユーザーとして好きなゲームを紹介させてもらったりとか、文字数少なめ色合い多めのスライドで掴みにしたいなと。あとどさくさ紛れに自著の宣伝をさせてもらうのは毎度のこと。

個人的にはせっかく時間を割いて遊びに来てくれてるのだから、入り口から「あー、やっぱりゲームの仕事楽しそうだなー!」と思ってもらえるようにしてるつもりですが、どうなんでしょう。あとは一応トークの一発目なので、お固い雰囲気じゃないんですよーって感じで、来てくれた人にも、次の発表する人にも感じてもらうってのを気をつけていたりしまーす。

2「社会人一年目だって超活躍できるんです!」
こちらはマイネット、「神姫覚醒メルティメイデン」のディレクターであり、脇フェチの松本さんの発表。実はこちらも前回と同じ内容が中心となっており、彼が新卒一年目にどんなことを勉強してきたのかを時系列で追っていくという内容になっています。学生さんが多いイベントなので、業界一年目二年目の若手からのトーク内容には純粋に興味があると思うし、十年選手の僕なんかが話すよりも、よりリアリティを感じてもらえるのかなーと言うのが狙いだったりします。また、彼は若手の中でも期待のエースなので、一年目にしてゲームディレクターになったということ自体が、これからゲーム業界を目指すかたにとっては、とても夢のある話なんじゃないかなーと思います!

前回のイベントの際には「自分の考えた美少女のほうが優れている。先輩は間違っている、まったくもってセンスが無い。」 というくだりがあったんですが、今回はその先輩も登壇側にいたので、表現が偉い丸くなってましたww しかも前回のイベントにも来てくれた子達から「今回はあのくだり無いんすねww」って突っ込まれる始末。そういったラフなコミュニケーションも、このイベントの魅力のような気がしています。

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3「学生時代にコレやっときゃ良かった。」
これまた業界一年目のホープ、マイネット溝口さんの発表。他のかたの内容が「ゲームの仕事はこんなだよ。」「こういうことを経験したよ。」であるのに対し、自身がこの数ヶ月で経験したことからもっと学生の頃にこういうことをやっておけば的なお話しをとても丁寧に説明してくれました。確かにこの視点って学生のかたたちにしたら、とても有意義な情報だなーと思いました。

個人的に一番良いなと思ったのは「ゲームが好きなだけじゃ駄目」で、「作ることも好きじゃないといけない」という点です。これはゲームのお仕事をしている人達なら殆どの人が感じていることだと思いますが、ただ単純にゲームが好きなだけだと、かなりキツイ仕事に感じてしまうと思うからです。その上で言葉で伝える力や、ゲーム以外にももっと「世の中にある楽しい」を体験しておくことは重要だということを、熱を入れて語ってくれました。
 
いやー、マイネットの一年生二年生が優秀すぎて草生える。僕なんて一年目はお絵描き(元グラフィックデザイナー)してれば良かっただけなので、基本なんにも考えていませんでした。
 
4「絶対ゲームプランナーにはなるな!!!」
こちらもマイネットの先輩、「ファルキューレの紋章」のプロデューサーの西村さんのセッション。就職クエストだって言ってるのにこのタイトル、僕が学生だったら気になってしかたありません。内容としてはけしてリアルにプランナーはヤメトケ的なお話しではなく、イメージしているよりも大変なこともたくさんあるんだよというお話し。それに加えて、学生のかたにはイメージがつきづらい部分としてプランナーとディレクターとプロデューサーの違いについて、「辛い部分だけ」にスポットを当てて説明していましたw 思わず後ろで見てた僕も「ヤメローwww」と声を出す始末。

でもそこはマイネットのトッププレイヤー西村さん、もちろんゲームのお仕事の良いところについても語ってくれました。特に印象的だったのは、「自分たちが頑張ったことを何万人、何十万人に届けられること。」という点。ここは僕もこの仕事をしていて気に入っているところで、お店屋さんでは一日に何万人というお客さんと係ることは無いけれど、スマホなどの運営型ゲームでは毎日何万人というユーザーと、ゲームを介してコミュニケーションをとることが出来ます。

ゲームの内容が良ければ楽しんでくれますし、悪ければ当然クレームやお叱りなどをいただくことも。そういったクリエイターとユーザーのコミュニケーションの場としてゲームが存在し、データ分析という形ですぐにユーザーの声が見えるというのは、ゲームならではの部分があるんじゃないかなと思います。

ちなみにこのかたが前回松本ディレクターにディスられた先輩だったので、ここはチャンスだと言わんばかりに後輩の松本さんをトーク中にディスっていましたw ほんとにいい会社だ。

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5「大手のプランナーとベンチャーのプランナーの違い」
こちらゲスト登壇者となる、アップランドから窪木さんのセッション。現在は発売前の新作ゲーム「少女兵器大戦」のディレクターをやっていらっしゃいます。

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色々なゲーム会社を渡り歩いてきた窪木さんならではの視点で、有名企業と立ち上げたばかりのベンチャー企業では、同じゲーム作りでもこんなに違うんだよ、というのを語ってくれました。例えば大手であれば資金がたくさんあるけれど、仕事が細分化されているから、掘り下げて技術や知識を学ぶのは難しいということや、逆にベンチャーでは予算が苦しい分、値段の交渉などの経験もしたり、スタッフの数が限られている分、なんでもかんでもやらなければいけない、工夫をしなければならないという点。

当日も窪木さんが仰っていたように、どちらが良いとか悪いとかというのは、自身がどんなことを学び、実現していきたいかによって変わるので、それぞれのメリット、デメリットを考えてほしいということでした。個人的には当日のたくさんのセッションの中でも、窪木さんのお話しは自身も勉強になりました。というのも、これからゲーム業界を目指そうとしている学生の人達にとっては、色んな会社があっても「中身が見えない」ものだと思うので、こういった生の現場や経験がアドバイスとなることで、就職したい会社に対する知識もそうですし、絞り方に対する視点も広がるのかなと思ったからです。

僕自身も今まで10社近くで仕事をしてきましたが、ゲーム会社と一つに言っても本当に会社によって雰囲気も違いますし、同じゲーム作りに対しても大事にするポイントが変わってきます。そういった意味で学生のみなさんには「将来自分がどんなクリエイターになりたいか?」を一度イメージしてもらい、それに合いそうな会社の情報を探していく、というのは良いかもしれません。

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そんな訳で今回も濃度の高いイベントに出来たのではないかなー?と思っています。学生とクリエイターだけの交流ではなく、同じゲーム業界で人気タイトルのプロデュースをしているかたや、大手出版社のかたにも来場いただき、こちらとしても新しい出逢いの場にできたことが嬉しかったです。それと、前回も遊びに来てくれた子が、今インターン?かなんかでゲームの会社で働き始めたみたい!この報告は嬉しかった!!

こうやって少しずつゲーム業界の輪が拡がっていけば、今以上にもっとたくさんの面白いゲームが出てくるんじゃなかなーと思っています。3回目4回目と懲りずにやる予定なので、ぜひとも次回は遊びに来てくださいねーっ!\(ΦωΦ)/ニャーッ!!!