最近は帰りの電車で夢現な大久保です。

今回はお仕事をする上で、僕なりの考え方について適当にべろべろと。僕はフリーランスという形でゲームのお仕事に携わらせていただいています。具体的にどんな仕事をしているかというと、最近はソシャゲの運営計画策定だったり、KPI分析だったり、仕様書を作ったりとかとか。こういった「手を動かすお仕事」というのはとにかくたくさんあるので、自分一人では全体のほんの少し程度しかできません。他のプランナーやデザイナー、プログラマー達と少しずつ手分けすることで、ゲームが出来ていくわけです。

こういった「直接攻撃」というのはお仕事においてとても大切ですが、僕のような新人でもベテランでもない中途半端な時期にいる場合は特に、「そればっかりやってては駄目」だと思っています。と言うのも、お仕事というのは全体で見れば直接攻撃的なものもたくさんありますが、それ以上に直接攻撃じゃないものもあります。どっちか片方だけをやっていれば成り立つかと言えば、決してそんなことはありません。

例えばプログラマーのリーダー、みたいなお仕事だったら、部下のパフォーマンスを出すために、自分は全体のコントロール(タスク分配、スケジュール管理、完成度チェックなど)に集中すべきなので、みんなと一緒になってコードを書くべきではないと思います。コードレビューぐらいはやるとしても、自分も直接攻撃の一員になってしまうと、全体として何が起きているのかを把握している人がいない状態になってしまいます。 とかく直接攻撃出身の人は自分も現役でありたいという欲求が強いので、その気持ちを制してでも、全体としての結果にこだわるアクションをすべきだと考えます。これはいわゆる「間接支援」だと思います。

当然ゲームプランナーにもそういった間接支援的な動きはあります。例えば若い子達に企画書や仕様書の書き方を教えてあげれば、自分は企画書を書く必要はありませんし、それで会社全体にカッチョイイ資料を書ける人数が増えれば、会社としてもパワーアップしたことになります。自分が200%で頑張るのではなく、全体で20%パワーアップすれば、結果的にはそのほうが優れている場合もあります。二倍頑張って得られるのは、「仕事した気になった。」ぐらいのことではないでしょうか。 僕はちょうど今々、そんな自分が十何年分ぐらいは経験してきたことを、次の世代に向けて伝えていたりします。

僕自身は自分のスキルを自分だけのものとは考えないタイプなので、自分ができることや知ってることはどんどん伝えて、若い子達がどんどんパワーアップして、そのうちビシューンッて追い抜いてくれればいいなと思っています。当然僕もそう簡単には負けたくないので、自信が少しでもパワーアップできるような勉強なり修行なりを日々しているわけですが。

ともあれ最近はそういった「間接支援」をすることで、全体としてのパフォーマンスや結果を大きくしていくようなお仕事のしかたが楽しい&大切だなぁと思っています。これがもう少し大きくなると、企業さんで足りていない人材なり職種を探してきて紹介するだとか、開発が得意な会社さんと運営が得意な会社さんを繋いでお互いのビジネスが成功するようなきっかけ作りをするとか、コンテンツとユーザーの間にメディアを作って仲介するとか、そういったようなお仕事もあるのかなと思います。

仕事、というとデスクワークや一生懸命手を動かすことを考えがちな人もいるかと思いますが、こういった間接支援的なお仕事も、同じかそれ以上に大切なんだというのが最近の感想です。とは言え、どちらが大事とか好きとかではなく、「どっちも大事というマインド」がなんやかんやで一番重要だとは思っています。誰かに言われた言葉で、「30前後になったらスペシャリストかジェネラリストのどちらかを選択しないと詰む。それにすら気づかないでどちらも選ばずに年をとってしまったら、社会的には用が無くなってしまう。」というのがあります。特に若い業界なのでなおさら。

それで言うと僕は自分自身が一生懸命手を動かすよりも、そういった「現場な人たち」が安心して実力を発揮できるようなフィールド作りが今は自分らしくお仕事ができるのかなぁと思っています。特にオチなし。

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