今月はあんまりポストが少ないですね。ネタはあるけど文章にまとめるのがめんどいだけです。

うん、文章がめんどい。僕は文章が苦手です。多分、あまり言葉を知らないし、世の中を知らないからです。そんな僕でも、本を書くことができました。不思議ですね。

以前もどこかで書きましたが、「僕が何故本を書いたのか?」については、実は色々な理由があります。

1・こういった本がいつか出てくるのを待っていた。でも10年経っても誰も書いてくれなかったから自分で書いた。
2・こういう本があれば、それをきっかけにゲームプランナーを目指す人が増えると思った
3・本を一冊書けば、それが「実績になる」と思っていた
4・印税生活
5・上から目線への逆襲
6・文章の練習


本を書こうと思った一番のきっかけは、上述の1、こういうのを本当に誰も書いてくれなかったからです。世の中の他にある職業だったら参考書はいくらでもあるのに、ゲームプランナーの本が無かった。有名なクリエイターの誰かが作ってくれれば、みんな買うと思ってたのに、誰も作ってくれない。じゃぁいいよ、自分で書くよ。みたいな。有名無名なんて気にしてたら、これから先も誰も書いてくれないだろうと思ったからです。

ゲームプランナーを目指す人が増えたら。これも実際は後付ですが、きっかけが掴めずに諦めてしまうような人が一人でも増えれば、将来「自分が楽できる」と思ったからです。ある程度業界が長くなれば、当然それなりに責任の大きい仕事を任されます。そうなると、いつまでも自分が新人の頃にやっていたようなことをやり続けるわけには行きません。が、しかし、ゲームプランナーは本当に業界的にも足りていないのが現状です。

そうなると、「自分一人で三人分の仕事をする。」という場面に出くわしているプランナーのかたも多いかと思います。実際僕も過去にはそんな経験を何度もしています。若いうちは根性だ愛情だ残業だで頑張れるかもしれませんが、年をとった時に同じような体力のかけかたを出来るわけが無い。だから後進を今のうちに育てておく必要があるかと思ったからです。ゲーム業界の十年先、二十年先のために。

ほんで「実績」。本来、実績というのは他人に認められてこその物だと思いますが、本を書く=ほぼほぼ自努力だけで「なんちゃって実績」が作れるからです。「本と書いてる人=なんだか偉い人、なんだか賢そうな人」みたいな世の中のイメージってありますよね?僕、ぜんぜん中卒なんですけどね。

当然物質的な本という形になるためには、出版社さんや編集さん、DTPデザイナーさんなど、本当にたくさんの人の力が合わさっての結果なわけですが、中身という意味では自分の努力でどうとでもなるとでも思ってたので、それならと頑張ってみた次第です。そういう意味では、本の企画提案を宝島社さんが受け入れてくれたことや、編集長に掛け合うべき価値がある!と思ってくれた編集担当さんの判断、編集長から突っぱねられても押しの一手で諦めずに提案し続けてくれたことが、僕にとっては一番の実績、評価だったのかもしれません。

本を一冊書くと、色々なところからお声がけいただく機会が増えます。「本を読みました!」「とても勉強になりました!」「ぜひうちでセミナーをやってほしいです!」そんな感じで新しい出会いがあったり、お仕事をいただく機会もあります。そういった「次へのアクショントリガーとして、本をそこに置いた」というのも、実は本を書いた一つの狙いだったりします。

印税生活。さすがにこれは全然意識してませんでした。お金はもらえたら当然嬉しいですが、こういった類の本なので、100万部とか売れるものではないのは最初から分かっていましたし。どちらかというと、ずーっと何年も必ず何冊かずつ売れていく、そういった息の長い本になってくれたらいいな、という願いはあります。

上から目線への逆襲。この本を書く前に、とある人に「今本の企画と提案用の粗稿を書いてるんですよ。」と言った時のこと。「んー、まだ出版社にも提案してないんでしょ?こういうの初めてなんでしょ?しかも人と書いてるんでしょ?その人も初めて?じゃぁ途中で頓挫するね。」と。

こういうの言われると、俄然「見てろよクソヤローが、テメーの狭い尺度で偉そうにモノ語ってんじゃねーぞ。(憤怒)」と思いました。基本、叩かれると反逆したい性格なので。で、一応それは成功したわけです。一応ね。やったー。

で、最後が「文章の練習」。いざ本を一冊書き切ってみると、これが一番の目的だったのかとさえ思います。僕は本当に文章が苦手です。仕事でも文章系のお仕事はお断りするぐらいに。とは言え一応ゲームプランナーなので、いつまでも苦手と言っているわけには行きません。完成した本はそれなりに見やすいように仕上がったかと思いますが、少なくとも250ページぐらいのボリュームを、20~30回は読みなおしましたし、構成やら言い回しやら誤字やらを、何度も何度も直しました。自分が気に入らないところが無くなるぐらいまで、それはしつこく。

実はこのブログも、一回書いて浸け置きして、見直しつつもリライトしてから公開している場合もあります。書きなぐっただけの時は、かなり文章や表現力が酷いのは今も変わらないから、せめて読む人が少しでも読みやすいようにと、一応直すわけです。

そんなもんで、本の原稿を書き始めた最初の頃のなんて、小学二年生の作文レベルだったような気さえします。そして何十回も見なおしたとて、やはりそこは文章の素人。最後の最後は編集さんの多大なる力によって、みなさんが読んでいる、とっても読みやすい完成形となりました。 

本の企画提案をしたのが7月、お店に並んだのが10月。なんてスピード感なんだ。ゲーム業界のぐだぐだ進行とはエライ違いだ。夜中の3時でも平気で鳴る電話。出版業界、怖いっ!!!この三ヶ月の濃度は、ここ数年でも一番ぐらいの濃さだったように思いますし、その短い期間でかなり色々なことを勉強させてもらったように思います。

そんな感じで、特にとりとめの無い日記になってしまいましたが、何か物を作るときのきっかけになれば幸いでーす。 アプリ・ゲームプランナー完全マニュアル、買ってね!←(・ω<)bティーンッ

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写真著作:怕水的青蛙